♯4 ページ27
貴「ぐんそー」
軍「なーにー…って、何してんのコラ。」
貴「軍曹のガスマスク勝手に着けてる。」
軍「素直に自白しなくて良いから。」
軍曹の部屋にて。
のんびりとお互いの久々の休みを楽しんでいる。
楽しんでいるのかは謎だが。
今は言葉の通り軍曹のガスマスクを勝手に着けてる。
このガスマスクについては前話してもらった。
小さい頃の話。
大先生が今とは真逆の性格だったこととか、軍曹はもともと捨てられてたとか。
聞いてていい気分になれるものじゃなかったけど、そういう部分の話をしてくれたって事は、信用はしてくれてるのかな。
ガスマスクを取ろうとする手を掻い潜り、バルコニーに出る。
貴「え？！うあっ！」
バランスを崩して背中が手摺に乗り上げ、足が浮く。
あ、落ちる。
軍「ちょｯ、あぶなっ！」
ぐっと手を引かれ、ぎゅっと抱き締められる。
上を見上げれば焦った様に呼吸を繰り返している軍曹が目に入った。
おまけにガスマスクも取られる。
軍「危ないだろ！」
貴「…ごめん。」
軍「はぁー…もー…良かった。」
そんなに大袈裟な事だろうか。
確かにここは三階だからさっきの状態で落ちたら多分、死んでた。
でもまさかこんなに心配してもらえるとは思ってなかった。
貴「ふふっ、心配性。」
軍「…良いの。」
…きっと、伝わらない。
彼は優しいから、こんなに心配してくれるんだ。
あの時だって、頼まれたからあんなに必死に説得してくれた。
きっと、そう。
軍「…？A？なんで…泣いてるの？」
貴「え？」
あぁ、気付かなかった。
私、泣いてたんだ。
また、心配掛けちゃうな。
貴「…なんでも、なんっ…？！」
な、なんで…なんで、キスなんか…。
軍「あ、ごめ…ただ、その…まだ俺って頼られてなかったんだなって思って、その…悔しかったというか…」
貴「ｯちがっ、そうじゃなくて…」
もう言ったっていいだろう。
どうせ、実らないし。
貴「軍曹が心配してくれるのは、優しいからなんだろうなって。私の事、仲間としか思ってないんだろうなって、思ったら、泣けてきた…」
軍「ｯ…俺はずっと前からAの事、一人の女性としてしか、見てないけど。」
貴「…そ、それって…」
軍「…俺伝えるの、下手だから、こんな事しか言えないけど…俺の、
一番の味方になってくれませんか?」
…本当に、伝えるの下手…。
貴「…いつでも、味方になるよ。」
私の彼氏は、灰色のシバキ役の人。
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あまだぬき - 生まれて初めて小説で号泣しました…（；ω；）一番大好きです！！ずっと応援します！！（因みに１日で全部読みました←） (2019年6月9日 20時) (
レス) id: 38006c9f1d (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ソフィアさん» 私も好きです。(唐突返し←) (2019年5月19日 2時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 好きです。(唐突) (2019年5月19日 1時) (レス) id: 9f5b306141 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - trapさん» また暫くしたら初めから読みたいと思います！まだまだ読みたいなと思い続と書かれているのを見る度ガッツポーズでした！ (2019年5月14日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - すみれいんさん» こんなくそ長い小説をここまで読んで頂きありがとうございました！お仕事中も脳内を支配できたならこちらとしても嬉しい限りです( ＾∀＾) (2019年5月12日 13時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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