♯3 ページ17
そして当日。
何故男である筈の俺は輝びやかな桃色のドレスを身に纏い、茶髪ロングのカツラを被せられ、お化粧をしなければならないのか。
未だに疑問しか沸いてこないが、考えたところで無意味と言うのは分かっているため、諦めて会場を見渡した。
今までほとんど参加する事の無かったパーティー。
過去に一回だけあったんやっけ。
まぁ過去一回しか出とらんから作法とか殆ど覚えとらんで、この一週間はかなり地獄だった。
グルッペンやらが挨拶して回っているのを横目に、目的の奴を探す。
俺には護衛は付いていない。
なんか設定で”隙だらけのか弱い女子”を演じる為らしい。
ちょっと意味わかんないっすねぇ。
て言うかさ、一つ言ってええ？
「あのっ！良ければ私と一緒に会場を回りませんか？」
「いえいえ！この私と！」
「こんな奴等は放っておいて、私と回りましょう。」
なんでこんなに男が寄ってくるん？
良く分からんのやけど、取り敢えず切り抜けるか。
んん”っと喉の調子を確認して、少し高めの声を出す。
ロ「あー申し訳御座いません。おれ…私も貴殿方の御誘いはとても嬉しいので御座いますが、生憎待たせている御方が居りまして、それでは。」
裾を摘まんで膝を折ってお辞儀をし、直ぐ様そこを離れる。
あっぶなぁ…もうちょいで俺言いそうになったわ。←(もう言ってたけどね)
考え事をしていたせいだろう。
前方から来ていた人にぶつかってしまった。
慌てて謝罪の言葉を言えば、そいつは目的の奴やった。
ほんまに来てやがるよ…えーと何処の国の奴や…？
□△国か。
「お怪我はありませんｯ…か…」
ロ「あ、はい。大丈夫です。」
上目遣い上目遣い上目遣い上目遣い(((
オスマンに教え込まれたそれを心で唱えながら実行する。
なるべくあざとく…あざとく…。
それからそいつと少し話をした。
すると何故か会場の外に連れてこられた。
今の状況は薄暗い廊下の壁に追い詰められている。
あれ、これ絶対絶命…？
ロ「あ、あの…どうされたんですか…？」
「俺さ、君に惚れちゃったみたい。」
ごめん。俺そっちの趣味ない。
ぺ神と気が合うんちゃうかな？！
そんな俺の気持ちとは裏腹に、徐々に距離を詰められて、所謂壁ドンと言うものをされた俺の心情を四文字で例えるとするならば、
終わった
ロ「あ、あの…その…」
？「…おいＫ。何してんだよ。」
突如聞こえてきた声に、目の前の男は顔を歪めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 371人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまだぬき - 生まれて初めて小説で号泣しました…（；ω；）一番大好きです！！ずっと応援します！！（因みに１日で全部読みました←） (2019年6月9日 20時) (
レス) id: 38006c9f1d (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ソフィアさん» 私も好きです。(唐突返し←) (2019年5月19日 2時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 好きです。(唐突) (2019年5月19日 1時) (レス) id: 9f5b306141 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - trapさん» また暫くしたら初めから読みたいと思います！まだまだ読みたいなと思い続と書かれているのを見る度ガッツポーズでした！ (2019年5月14日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - すみれいんさん» こんなくそ長い小説をここまで読んで頂きありがとうございました！お仕事中も脳内を支配できたならこちらとしても嬉しい限りです( ＾∀＾) (2019年5月12日 13時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
