♯1 TNTN END ページ2
俺の両脇に聳え立つのは忌々しき書類共。
一つ言おう。
これは全て俺のではない。
グルッペンとかいうくそ総統と、大先生とかいうクズと、いつもはやってくれていたロボロ、ゾムの物であった。
まぁロボロとゾムは許そう。
二人ともAが居なくなったショックがでかいみたいやからな。
百歩譲って大先生もだ。
ただ、グルさんに至っては前とほぼ変わらんやんけ。
お前元気なんやからもうちょい仕事しろや。
ト「俺に睡眠時間をくださーーい！！！！」
ﾊﾞﾝｯと窓を開け、ストレス発散代わりに思いっきり叫ぶ。
こっちやってな、Aが居らんくなって気が滅入っとるんやぞ。
なんであん時…無理にでも連れていかんかったんやろ…。
なんで先に行ってしまったんやろう…。
後悔と言う名の黒い感情が心の中で渦巻く。
イライラも募っていくばかりで、仕事が一向に進まない。
ト「あ”ーーー！！！どうしろっちゅうねんっ！！！！」
折角纏めた髪をグシャグシャに掻き乱してソファーに倒れ込む。
あ〜…今日で何徹目やったっけ…。
確か…四徹目…。
寝ようにもいつも目が冴えて結局仕事をしてしまうのだ。
今は昼真っ只中。
暖かい陽気が窓から差し込んでくる。
おまけに穏やかな風付きと来た。
次第に瞼の重みが増して、必死に耐える。
寝たらいけないと思いつつも、結局は負けてしまう。
気付けば夢の中に入っていた。
＊
＊
…暗く、誰も居ない不気味は空間に、俺は一人、ポツンと座っていた。
正確には、鎖で壁と繋がれていた。
…これは夢であり、過去の記憶だと気づくのに、そう時間は用さなかった。
そう。俺が狂った男に誘拐された時の記憶。
グルさん達は俺が何らかの薬を投与されていたせいで精神的ダメージが大きくなっていた、と言っていたが、実際はあの男の能力のせい。
薬…というか注射の後はフェイク。
すると目の前に、男が現れた。
いつの間に…とかではなく、先程普通に入って来ていた。
俺はそいつを睨む。
「ふふっ…本当に綺麗な瞳だね…今まで見た中で一番だ…」
ずっと口許に笑みを浮かべて、俺の顎を掴んで上を向かせた。
強制的に、男と目が合う。
男の瞳は、暗く、濁っていて、深い。
まるで、深海のように。
「君が囚われてくれたお陰で、皆…いや、3人は助かったんだ。」
耳許でゆっくりと、脳内に刻むように、毎日似たような言葉を唱えられる。
あぁ…俺は、囚われて良かったんだ…。
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あまだぬき - 生まれて初めて小説で号泣しました…（；ω；）一番大好きです！！ずっと応援します！！（因みに１日で全部読みました←） (2019年6月9日 20時) (
レス) id: 38006c9f1d (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ソフィアさん» 私も好きです。(唐突返し←) (2019年5月19日 2時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 好きです。(唐突) (2019年5月19日 1時) (レス) id: 9f5b306141 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - trapさん» また暫くしたら初めから読みたいと思います！まだまだ読みたいなと思い続と書かれているのを見る度ガッツポーズでした！ (2019年5月14日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - すみれいんさん» こんなくそ長い小説をここまで読んで頂きありがとうございました！お仕事中も脳内を支配できたならこちらとしても嬉しい限りです( ＾∀＾) (2019年5月12日 13時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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