♯4 ページ1
貴「エミさん、見て！」
エ「ん？どしたん？」
貴「じゃん！」
図書室に突然押し寄せてきても、笑顔で迎え入れてくれる。
そんな彼に、私は一冊の本を見せた。
エ「？その本がどうかしたんですか？」
貴「ふふっ、読んでみて。」
彼に本を手渡すと、不思議そうな顔をして彼は読み進めていった。
あの本は、もどかしい恋を描いた小説。
世界観は私が前居た世界。
この世界より科学が発展してて、車や、パソコンも一般人が普通に持ってる。
そんな世界。
仕事もディスク仕事が多くて、今みたいなケーキ屋さんや八百屋さんというのは、少なくなっている。
かなり前だけど、なんとか記憶から掘り起こして書いた。
そう、書いたのだ。私が。
一番に、エミさんに読んでもらいたかった。
純粋な恋愛じゃない。多分普通の人が見たらドロドロしてると思うだろう。
綺麗じゃなくても良い。その人がそれを、幸せと思うなら。
そう思ってるから。
エ「…A。」
貴「なに？」
エ「…Aは今、幸せ？」
不安そうに私を見上げてくる彼の目は、ゆらゆらと揺れていた。
そんなの…
貴「うん、幸せだよ。」
ずっと前から、答えなんか決まってる。
彼は「そっか」と嬉しそうに呟いて、また本に目を落とした。
貴「…
エ「
ちゃんと意味を汲み取ってくれた彼は、そう返してきた。
伊達に教授になっていない。ちゃんと伝わった。
だから嬉しくて、つい口を吐いて出てしまった。
貴「…エミさんみたいな人が旦那さんだったらな…」
エ「？！ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯい、いきなり？！？！」
貴「え、あ、あああ！！すみません！！！我儘ですよね！！！」
エ「ち、違います！！えっと…ずっと前から言おうと思ってたんやけど…その…結婚とか興味ないんかなって…」
貴「えぇ？！私は、エミさんの方が興味ないのかと！」
二人の考えを知った途端、笑いが込み上げてきて二人同時に吹き出した。
なんだ、ただすれ違ってただけなのか。
彼は「えっと…この雰囲気でなんやけど…」と言い、私の前に立つ。
彼の真剣な目に、背筋を伸ばしてしまう。
エ「えっとその…なんて言えばええんかな…お、俺を…
ずっと傍で支えていてくれませんか?」
貴「…勿論です。私も、貴方を支えさせてください。」
私の彼氏は、茶色の教授。
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あまだぬき - 生まれて初めて小説で号泣しました…（；ω；）一番大好きです！！ずっと応援します！！（因みに１日で全部読みました←） (2019年6月9日 20時) (
レス) id: 38006c9f1d (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ソフィアさん» 私も好きです。(唐突返し←) (2019年5月19日 2時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 好きです。(唐突) (2019年5月19日 1時) (レス) id: 9f5b306141 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - trapさん» また暫くしたら初めから読みたいと思います！まだまだ読みたいなと思い続と書かれているのを見る度ガッツポーズでした！ (2019年5月14日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - すみれいんさん» こんなくそ長い小説をここまで読んで頂きありがとうございました！お仕事中も脳内を支配できたならこちらとしても嬉しい限りです( ＾∀＾) (2019年5月12日 13時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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