21．蝶 ページ23
ｺﾝｺﾝ
貴「エミさん居ますか？」
図書室。
扉を二回ノックして返事を待つ。
すると、中から扉に近づく足音が聞こえてきた。
ガチャと奥に引かれる。
出てきたのは少し髪がボサッとなっているエミさんだった。
急いで来てくれたらしい。
エ「私になにか御用ですか？」
貴「ありがとうございました。それでは。」
エ「ちょちょちょ！！！待って！！主語！！」
貴「部屋の本棚に本を置いてくださりありがとうございました。」
エ「え、あ、あぁ、その事か…喜んでもらえて良かったです。暇だったら少し中で話しませんか？」
貴「良いですよ。」
お礼に来ただけなのに中でお茶まで出してくれるそう。
ここの図書室は飲食禁止では無いらしい。
珍しいな。
中に入ると天井まである本棚が壁一面を覆い尽くしていた。
整理整頓されていて種類別とか著名順ととても探しやすい。
奥まで来ると少し開けた所に机と、さっきまで飲んでいたらしい珈琲が置かれていた。
窓際なので丁度真上を通りすぎた太陽の光が差し込んでくる。
電気を使わなくてもとても明るかった。
エ「どうぞ。そこに座ってください。」
貴「ありがとうございます。」
丸い机に向かい合うように座る。
エミさんは珈琲をカップに注いで、砂糖の数を聞いてくる。
珈琲を飲んだことの無い私は取り敢えず二個と返すと、ドボドボと二個角砂糖を入れミルクも少し入れて私の前に置いてくれる。
私はスプーンで混ぜてからカップを両手で持って一口飲む。
…苦い。
エ「はは、少し苦かったですか？」
貴「はい。初めて飲むので。」
エ「珍しいですね。」
貴「そうですか？」
エ「えぇ。まぁ、家庭の事情にはあまり口を挟まない方が良さそうですね。」
彼は、あの時のように訛った喋り方をしない。
きっとまだ完全には心を許していないのだろう。
それが普通だから。
また一口、珈琲を飲む。
口を離してカップを机に置くと、取っ手を握っている私の手に一匹の青い蝶が止まる。
エ「あぁすみません。私、蝶が好きなもんでして。」
貴「いえ、私も嫌いじゃないので大丈夫です。」
蝶は、動物や生き物は、なにも言わないから。
ただ、見るだけで良い。
与えるだけで良い。
私が貰う必要がない。
分からないものを貰っても、分からないから。
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しゅまぁ - わしの名前ももかぁ…じゃ↓ないぃ↑((((((((((((((((((((((すみませんふざけましたここのコメ欄ももかさん多いから便乗したかっただけなんです…作品めちゃ面白いです！これからも更新頑張って下さい！ (2020年5月10日 9時) (
レス) id: 747155de06 (このIDを非表示/違反報告)
※黒林檎※(プロフ) - ou…佐々木桃華…同姓同名だぁ！((漢字は違うが複雑！一気見したけれどめっちゃすこ。 (2020年4月16日 21時) (レス) id: a98a70c5a5 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - レイさん» うわあああああ！！！！ごめんなさい！！！！！ (2019年4月22日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
レイ - わしも名前ももか…複雑ぅ (2019年4月22日 21時) (レス) id: d3faa52c5b (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - もものすさん» え…なんかごめんね…()続編公開してないのも含めると6個くらいあるので頑張ってくださいね( ＾∀＾)ｴｯﾍｯﾍｯ← (2019年3月23日 0時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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