31話 ページ31
el「最後に1つ…A姫に似合う品を持ってきたのですが、馬車の中に置いてきたままでして。馬車まで着いてきてくれませんか？」
「馬車まで…ですか」
el「贈り物をするだけですので…」
必死に言う彼を断ることが出来ず、結局馬車まで行くことなった。
怪しい人には見えなかった。きっと、大丈夫のはず…だ。
エルノ様と共に馬車まで行くと、「外は寒いだろう」と気をつかって中に入れてくれる。
el「ああ、ありました。これです！」
そう言って取り出したのはネックレスだった。
とても高そうなネックレス。子供のおもちゃみたいな物ではなく、本物の。
それを受け取るのが恐れ多くて首を横に振った。
「そんな高価なもの、受け取れません…！」
el「気にしないでください。A姫の為に買ったものですから」
「で、ですが…！」
彼は私が姫ではないということは知らないのだ。
そんな高貴な立場でない者が高価なものをもらってしまっては、後になんと言われるか。
考え込んでいると、少し冷たいものが当たった。
el「…うん、とても綺麗だ。良くお似合いですよ」
「えっ…？」
見ればネックレスが首にかけてあった。
いつの間に…
el「私が今まで見てきた姫の中で、一番お綺麗ですよ」
「へ？あっあの…！」
el「あ、お世辞じゃありませんからね？」
にこにこと笑顔を絶やすことなく真っ直ぐにそう言うエルノ様。
多くの女性の間でかっこいいと噂になっている彼。
警戒していても、そんな彼に言われるときっと、沢山の女性が頬を染めてしまうだろう。
私も、その中の一人だった。
「す、素敵なプレゼントをありがとうございます。贈り物も受け取りましたので、そろそろ____」
馬車から出ようと扉に手をかけると、後ろから引っ張られる。
そのまま、エルノ様の膝へと座る形になってしまう。
後ろから抱きしめられ、身動きがとれなくなった。
「…エルノ様？」
el「あぁ、すみません。でも、少しだけなのでこのままでいいですか？」
「ですが、あれから時間も経ってますし、総統様が探しているかもしれません」
el「その点については、問題ありません。実は文以外にも、総統閣下には話しておきたいことがあるのでその話をさせていただいているところだと思います」
「…でも、やっぱり一言だけでも…」
el「姫様が聞いていいような内容じゃないですから」
そう言って少し力を入れてきた。
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にじ(プロフ) - 梳梦_27さん» コメントありがとうございます！すごく共感できます！！体調万全の状態を維持して、これからも更新頑張っていきますね！ (2021年11月13日 2時) (
レス) id: f6d46e381b (このIDを非表示/違反報告)
梳梦_27 - めっちゃおもろい！！本当に面白いです！zmrbよりの箱推しなんですがやはりzmrb最高ですね( - p -)b皆可愛い。更新頑張って下さい！本当に体調を崩さないように無理しないで下さいね！？更新何時でも待ってます！ (2021年11月12日 22時) (レス) @page38 id: 0f55dfac5a (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 燐さん» 報告ありがとうございます、修正完了しました！これからも頑張っていきますね！(名前変更したので再度返信しました (2021年10月23日 16時) (レス) id: f6d46e381b (このIDを非表示/違反報告)
燐(プロフ) - とてもおもしろいです!でも責められるではなく攻められるだと思います。お気を悪くされたらすみません。応援してます！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: 269ee1192d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霓 | 作成日時：2021年8月29日 20時
