【wrwrd】森の住人さんの秘密 2 (ページ18)

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15話　過去編ページ18

「脱出しよう」

その一言で作戦は始まった。

***

久しぶりに見た皆の顔は怪我や血でドロドロだった。
ふと、自分の手を見てみると皆と同じで…

A「…痛い」
瀧「なんだ…これ」
火蘭「ひっ…」
聡哉「なんで…」

周りを見るとけっこう広い部屋で。
血痕がちらちら確認できる。
床が抉れてるのは知らない。
訳も分からないままいつの間にか現れた知らない人達に医務室に連れていかれ、手当てしてもらい…
今、部屋に集まり皆で泣いて皆で遊んで皆で…今後の事を話し合っている。
どうやらそれぞれに能力とやらを持ったようで。

瀧は水を。

聡哉は植物を。

火蘭は炎を。

こんなことが現代技術で出来たのか…と驚くばかりで受け入れられないが、実際私も電気を使えるようになってしまったのである。

聡哉「脱出…」
火蘭「…出来るならしたい…けど…!!」
A「これが、ね」

そういいながら手首を見やる。
手首にはリング型のGPS付き小型爆弾が付いていて、どうすれば外せるか見当もつかない。

瀧「んー…お前電気なんだろ?なんか出来ねーの?」
A「そんな…出来るはずないでしょ」

ため息をつきながら小さく睨む。

聡哉「まずはコレをどうにか操れるようにしないとな…」

コレ、の部分でどこからかツタをを出す聡哉。

火蘭「そうだね…!!」
A「そんじゃ、ひとまずこの能力とやらを操れるようにしてから考えようか」

こうして、能力という存在を受け入れることになったのです。

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