彼等は 26 ページ28
キ「なんなんだよお前！あいつはお前にとって大事な奴なんだろ？！今泣いてんのがその証拠だ！だったら、傷つけんなよ！！」
―――仲間を！！
貴「ｯ…だったら、この際、正直に言う」
一段上に居る彼は、更に身長が高くなっている
その彼の目を、真っ直ぐ見つめた
貴「もう、嫌なんだよっ、皆と比べられるのも！可哀想だって周りから言われんのも！！」
キ「ｯ」
清川君が、一瞬怯んだ
睨むように、ずっと、目を見続ける
貴「頑張ったんだよ、頑張ったっ！でも、無理なんだよ！私は私、元の頭は底辺。でも幼馴染が皆行ったって理由で、私も行かされた、その結果が今の惨めな自分！」
頑張ってない
頑張ってないから、私は追い付けない
あんなの頑張ったの内に入らない
当 た り 前
一度溢れ出た言葉は、止まらない
貴「所詮自分が傷付くのが嫌なだけ！陰口も、比較も、非難も全部全部、もう嫌なんだよ！！」
こんなはずじゃ無かった
もっと普通の高校行って、普通の高校生活を送る
それだけで良かった
貴「彼等と一緒に居たらっ、自分が惨めに見えて仕方ないんだよっ！！！」
誰も居ない広い教室に、私の声が響く
誰も何も言わない、空白の時間が出来る
まだ足りないかと再び私が口を開こうとした瞬間、彼の方が早く、口を開いた
キ「入れ」
貴「ｯえ？」
キ「お前、最俺に入れ」
貴「さい、おれ…？」
キ「―――”最終兵器俺達”だ。お前となら、仲良く出来そうな気がするわ」
にっ、とこの時初めて私に笑みを向けてくれた
どうするかは、お前が決めろ
そう言っているような気がした
キ「俺はお前が決めた選択なら、何も言わねぇ。俺を信じろ」
何故彼がここまでしてくれるのかは、分からない
でも凄く、魅力的に聞こえてしまった
貴「―ぃ―」
キ「あ？」
貴「…入るよ、私」
キ「よしっ、そうとなりゃあいつらに報告しねぇとな。まっ、すぐOKってくるだろよ。あ、あと俺の事はキヨって呼べ。分かったな？呼び捨てだかんな？」
貴「分かったよキヨ」
片手で携帯を操作する彼は、きっとモテていたんだろうな、と思う
それが、E組に落ちたせいで変わった
探る気は無いが、まだ少し、気になっていた
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trap(プロフ) - 麗音さん» わざわざコメントありがとうございます！そう言ってもらえると凄く嬉しいです！更新頑張ります！ (2018年9月15日 21時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
麗音 - え…好きです…好きです(語彙力)面白いです、更新応援しております！ (2018年9月15日 21時) (レス) id: 27af552c6a (このIDを非表示/違反報告)
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