彼等は 43 ページ45
神「…なぁ…」
いつもより低い声が、後ろから聞こえる
体が、また動かなくなった
神「…俺等の事、嫌いになったん…？」
…分からない
嫌い。でも好き。嫌い、好き
いっそ花占いでもした方が早い気がするくらい、迷っている
それでも、もうこれ以上傷付きたくなかった
自分しか優先できない奴だなんて、思われたくない
貴「…嫌いじゃない」
神「じゃあなんでっ」
貴「―――でも、好きでもない」
神「ｯ」
一瞬手の力が緩んだ
誰も悪くない
彼等は、何も悪くない
でも、まだ戻りたくない
神「…なんで、清川君達の方を、選ぶん…？」
貴「…分かってくれたから。私の、辛さを」
神「辛さって、なんや…？俺達に会いに来ん理由も、俺達が自分を見直すまで言わんって、なんなん？なんで…
もっと頼ってくれないん？」
ぎゅっと、胸を掴まれる感覚に襲われる
違う。頼らないんじゃない。頼れない
―――周りが、それを許さない
…じゃあ、周りが許したら、頼るのかな…？
私は、最俺の皆が、私と同じ状況に居るから、一緒に居るのか…？
それって…可笑しくないか…？
キ「いい加減にしてください、先輩。なんでもなにも、そのまんまですよ。自分を、良く見てください。そんなんも出来ねぇのに、いっちょ前にかっこつけんじゃねぇよ」
彼のこの言い方は、わざとだ
わざと、彼等に敵対心を起こさせるような事を言っている
キヨに腕を掴まれ引っ張られると、すぐにしん君の手は離れた
神「…なんで、幼馴染の俺じゃ…駄目なん…」
何か、呟いてる気がした
キ「…お前の仲間、傷つけるような事言ってすまん」
貴「良いよ。むしろ、ありがと」
キ「…なぁ、あいつらとどういう関係な訳？ずっと疑問に思ってんだけど」
…とうとう聞かれてしまった
隠す必要もないだろう
どうせ、いつかばれる
貴「…幼馴染」
キ「は？」
貴「だから、幼馴染。我々だは全員、私の幼馴染」
立ち止まってこちらを見るキヨの目が何故か揺れていた
驚きと、もう1つ何か、別の感情がある気がした
私には、分からない
キ「…そうか」
それだけ言うと、キヨはもう何も言わなかった
心なしか、腕を掴む手に力が入った気がした
――――
我々あんまり出せてない…
一応過去作をそのまま公開してるので、暫く最俺の出番が主かと…
期待して読み進めてくれた方はすみません…┏○┓
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trap(プロフ) - 麗音さん» わざわざコメントありがとうございます！そう言ってもらえると凄く嬉しいです！更新頑張ります！ (2018年9月15日 21時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
麗音 - え…好きです…好きです(語彙力)面白いです、更新応援しております！ (2018年9月15日 21時) (レス) id: 27af552c6a (このIDを非表示/違反報告)
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