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ut「チッ…またかよ」
次の日の職場。
後輩が持ってきた書類に目を通した瞬間、そう舌打ちをした
相変わらず改行はガタガタだし、誤字脱字も酷い
社長のコネで入ってなければこんなやつ速攻クビだろう…
悔しいことに、社長のコネというわけで俺も注意したくてもできる立場じゃない。
いつも通り内線で後輩を呼ぼうとしたが、故障しているのか繋がらなかった
ut「……しゃーないなぁ」
ガタリ、と音を立てて席を立つ
ut「ちょっとあっちの部署いってくるわ」
了解です、との部下の声を聞きオフィスを出た
____________________________________
ut「失礼します。××君おるか??」
俺がオフィスへ入ると、一瞬辺りがシーンとなりすぐにざわつきがおこる
「えっ…あれ遠藤先輩じゃない!?」
「ほんとじゃん!今夜誘ってみなよ」
「えーどうしようかなぁ!」
暇な女共の声が聞こえてくる
ただでさえイラついているのにこれ以上イライラさせるな、俺にはAがおるんや。
その時、視界の端で誰かが椅子から立ち上がった
shp「××先輩なら今ランチかと…。」
席を立ってこちらへと近づいてくるのはショッピ君だった
そうや、××の後輩やもんな、この部署やったわ。
ut「ほんまかぁ…いっつもタイミング悪いなぁ」
しゃーない、悪いけどまたショッピ君に頼むか
そう思って口を開いた瞬間
『私がやっておきましょうか?』
背後から声をかけられた
ut「お、Aちゃ……椎野さん、いいんですか?」
危ない、付き合ってることは会社の人には内緒なんやった
そうや、Aもこの部署やったわ。ショッピ君直属の先輩とか言ってたもんな
『ええ、今日は仕事が少なかったので』
じゃあ頼むわ、と言ってAに書類を渡す。
案の定、書類に目を通したAは口には出していないが顔をしかめていた
そうやなぁ、その反応だよなぁ…酷いもん、その書類。
さて、書類も渡したしオフィス戻るか…。
そう思った時、ふとショッピ君がじーっと一点を見つめているのに気がついた
視線の先には、書類を見て顔をしかめているA。
そんなAを、ショッピ君は優しげな瞳で見つめていた
……俺はショッピ君のその瞳の奥にある感情を知っている
.
.
.
ショッピ君……Aのことが好きなんか…?
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リンゴ(プロフ) - on……Twitterできないンゴ…(泣) (2020年1月21日 19時) (レス) id: aa68c2f553 (このIDを非表示/違反報告)
伊玖 - やばい泣きそう。この作品好きです。サイト変わっても、頑張って下さい (2020年1月13日 21時) (レス) id: c7c0ec82fd (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - 矢吹由佳さん» ボードの方にお邪魔してよろしければ、そちらに書き込ませていただきますがよろしいでしょうか?? (2019年12月27日 17時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
矢吹由佳(プロフ) - え…Twitterできない民はどうしたらいいでしょう…? (2019年12月27日 17時) (レス) id: fb9a708175 (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - Venusさん» そう言っていただき本当に嬉しいです、ありがとうございます!よろしければ、Venusさんのボードの方にお邪魔してそちらに書き込ませていただきたいと思うのですがいかがでしょう? (2019年12月27日 15時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:音羽リン | 作成日時:2019年9月16日 23時