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「イフ､外行くの？」
少し明るくなった城内を暫く歩いていて､イフ､基イフリートの案内で裏口？らしき所に来た｡
流石にシーツを外に持っていくのは駄目だと思い､窓枠に畳んで落ちないように置いておいた｡
素足のまま(靴履いてなかった)外に出ると､イフが待っていてくれていた｡
「どこ行くの？」
「わふっ」
こっち､とひと鳴きしてイフは進み出す｡
ここはあまり人が通らないのか､背の低い雑草が生き生きと伸びている｡
足の裏に感じる土の感触と､さらさらと当たる草の感覚が懐かしい｡
じいちゃん達がいた時はよく庭で､そのまま歩き回っていたっけ｡
「ーわぁ…！」
辿り着いたのは､程々に手入れされた開けた場所｡
なんの木か分からないが､ソレが1本だけ生えており周りは多くの花が咲き乱れていた｡
イフは木の根元にいた｡
伏せの状態で顔だけを上げこちらを見ている｡
「わふ！(◦`꒳´◦)」
「…んふふ」
花を踏まないよう近付き､彼女の傍にしゃがみ込む｡
どうだ！と言っているのかすごいドヤ顔でこちらを見ていて､思わず笑みが溢れた｡
彼女は前足で自身の腹の前の地面をタシタシと叩いたので､遠慮無くそこに座らせてもらった｡
体育座りでそこに座ると彼女の尻尾が俺を押して､俺は彼女のお腹に寄りかかってしまった｡
「い､いいの？」
「わふっ」
勿論！という意味なのか､彼女は俺の頬に頭を擦り付けてくる｡
俺はゆっくり彼女のお腹に凭れかかり､ぽすっ､と頭を置かせてもらった｡
彼女はそれを見て満足したのか､自身の前足を交差してその上に頭を置き目を閉じた｡
ドクン､ドクンと大きな鼓動が聴こえる｡
温かく､強張った体がゆっくりと解けていく｡
「…あったかい…」
ふわふわのイフの体毛に包まれているからか､緩やかに眠気が襲う｡
空は遠く淡い青色で､少しずつ朝日が差してきている｡
微かに鳥の囀りが聞こえ､彼女の心音と合わさりどんどん瞼が重くなっていく｡
「…おやすみ､なさい…」
それに逆らう事が出来ず､身を任せた｡
「…あれ､」
日課の畑いじりに来てみれば､いつも通る木の下に白い塊と小さな黒い塊が見えた｡
近付けば､同僚の相棒と大切なあの子がいた｡
彼女達は熟睡している様だ｡
「…寝顔は変わんないなあ｡昔のまんまだ｡」
起こさないようにサラサラの髪を梳くように撫でる｡
穏やかな寝顔は年の割に幼く見えた｡
「さて､良いもの見れたし頑張りますか｡」
彼は白い詰襟を掛け､その場を後にした｡
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東の番長(プロフ) - オリジナルフラグは外してます (2019年3月11日 23時) (
レス) id: 5e10ec5b24 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月11日 22時) (レス) id: 1d0a45b264 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東の番長 | 作成日時：2019年3月11日 22時
