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「…あの､」
総統と軍教授が口論していると､落ち着いた､低く幼さの残る声がその場を制する｡
2人もピタリと口論をやめ､声の発生源､藜の方向を向いた｡
「…俺は､別に構いません｡」
「藜…？！」
少し緊張気味､いや怯えながら意見を言う藜に脅威は驚愕する｡
神､外資系､書記長も同じ様な表情で藜を見つめていた｡
「でも､質問をしても､いいですか｡」
「…構わん｡」
軍教授が絶句している横で､総統は面白そうに笑いながらそちらを向く｡
それに少しだけ体を震わせながら､藜は言葉を続けた｡
「これが公になれば､何も知らない人達は不審に思う｡俺らに対しては､正直､どうでもいいけど､軍の評判が､落ちるんじゃ､ないですか？」
「公にはしない｡軍関係者だけに知らせようと思っている｡」
ゆっくりと､詰まりながらの質問に総統はハッキリと即答する｡
それに少し怯んだ藜だったが､すぐに表情を戻し再度口を開いた｡
「なら､お願いが､あります｡」
「…ほう､言ってみろ｡」
余裕綽々､と言った様子の総統に､藜は蒼哉の手を握り締めてから､言葉を紡いた｡
「俺たちが､卒業するまで待って下さい｡卒業したら､正式に軍に入軍させて下さい｡」
沈黙がその場を制した｡
総統は豆鉄砲をくらった鳩のような表情をして固まり､軍教授はぽかんと口を開けて固まり､他のメンバーも目を見開いたまま固まったりしていた｡
「ぶっ…あーっはっはっはっはっwww！！！」
騒音糞男こと狂犬が耐えきれないとでも言うように､大声で笑い出す｡
それにつられて､藜､蒼哉､総統､軍教授を除くその場の人間が笑い始める｡
藜､蒼哉の2人は何かおかしなことを言ったのだろうか､と思いながら周りを困惑した表情で見ていた｡
2人にとって､高校を卒業する､という事は大事な事であった｡
ただでさえ､普通ならば有り得ない理由で留年しているのに中退するなど､根は真面目な2人にとって許し難い事だった｡
折角教授であるエーミールに教えてもらっているのにも関わらずそれを棒に振るのも許せない､と言うのもあった｡
「え…え…？」
「ああ､すまんすまん｡そうやんな､2人はちゃんと学校卒業したいもんな｡」
爆笑していたのか目に溜まった涙を拭いながら書記長は2人に向き合う｡
「流石に､俺らも無理やりここに住まわせようとは思ってへんよ｡本人らの意思が1番や｡だから､君らの意見は間違ってないで｡」
そう言って､書記長は猩々緋の瞳を総統と軍教授に向けた｡
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東の番長(プロフ) - オリジナルフラグは外してます (2019年3月11日 23時) (
レス) id: 5e10ec5b24 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月11日 22時) (レス) id: 1d0a45b264 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東の番長 | 作成日時：2019年3月11日 22時
