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「私の後ろに藜さん、次に蒼哉くんでもいいでしょうか？」
「おん。藜、手。」
「…ん。」
少し後ろにいる蒼哉の手を握る。
いつもより温かい体温に、安心した。
先生が扉を4回ノックし、開ける。
「ー待っていたゾ。」
逆光のはずなのに、煌めく２つの宝石。
グレーダイヤモンドは怪しい光を宿している。
傍で控えるピジョンブラッド・ルビーは、いつか見たあの光を宿している。
「…ぁ、…？」
「ー藜？」
「、なんでも、ない。」
蒼哉の声で我に帰る。
目の前では、先生と総統閣下が話をしていた。
何処かで、いつの日にか、見た筈なんだ。
でも、何処で、俺は、アレを見た？
「ーそれで、何故2人をここに？」
先生の少し怒ったような声で、そちらに目を向ける。
総統閣下は、楽しげに何かを企むように笑っていた。
「いや何、少し様子を見たくなってな。」
「…彼らの心中を察して下さい。貴方の様に、興味のあるもの全てに接する事は無いんですよ？」
愉快げに笑う総統閣下に、先生はまるで生徒に説教する様に話している。
どんな神経してんの先生…。
「…君、大丈夫か？顔色悪いけど…」
2人の言い合い？が発展していくと、総統閣下の傍に立っていた赤いマフラーをつけた男の人が話しかけてくる。
多分、この人が書記長様なんだろう。
ショッピさんはいつの間にかいないし、多分、逃げたんだろう。
「…えと、だ、いしょうぶ、です…」
「…無礼を承知で伺います。どんな御用で俺たちを呼んだのでしょう。何の用もなく、というのはあり得ませんよね。」
俺が小さく呟いた後、蒼哉が俺の前に出て、書記長様に問う。
俯いていたから分からないが、多分、蒼哉はキレてるんだろう。
口を開いた瞬間、周りの空気が重くなった感じがしたから。
「…俺も知らされてないねん。ごめんな。」
「…そうでしたか、申し訳ありません。」
蒼哉は頭を下げ、すぐに先生の方へ向く。
口を開こうとした瞬間、バリトンボイスが遮った。
「御剣藜、こっちに来い。」
「…は」
「早くしろ、"命令"だ。」
ゾワリと悪寒が走る。
こわい、その感情だけが、頭の中にあった。
景色が歪む。
「ぁ…？」
暗い暗いコンクリートの壁の部屋。
壁や床にこびり付いている赤茶色の染みは、一体誰のものであっただろう。
「おい、藜！」
「あ、あぁああ…！」
いたい いたい やめて
もうやだ いたい いやだ
ダ れ カ た スケ
「ー大丈夫、俺はここにおるで。」
その声で、意識は沈んだ。
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東の番長(プロフ) - オリジナルフラグは外してます (2019年3月11日 23時) (
レス) id: 5e10ec5b24 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月11日 22時) (レス) id: 1d0a45b264 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東の番長 | 作成日時：2019年3月11日 22時
