1年目 野原の豚 ページ9
グルッペンを引き取った春から月日は流れて、冬。
朝起きるのも辛い寒さの中、グルッペンは起きてきて、既に整っている朝食に手をつけた。
食べてる最中、
「今日は少し遠くの街へ行きましょう。」
gr「どうしてだ？」
「昨日の夜、そのまち周辺で地震災害があったようなのです。弔いに向かわなければ」
これが私の仕事。死者を弔い、黄泉へ誘うこと。
gr「俺もついて行っていいのか？」
「はい、手伝ってください。」
そう言うと嬉しそうにご飯を食べ始めた。
育ち良いグルッペンは綺麗にご飯を平らげた。
時計が天を指す前に、協会を出た。
薄手の修道服の上から、コートを羽織り、からっ風吹く森の子道を進んだ。
その街は、あの村よりもいくらかおおきかったが、その面影を残さぬほど、建物は壊れ、人の悲鳴と、鳴き声が入り交じり、混乱していた。
街の入口には既に集められた死体の山
「あまり観るものではありませんよ」
そう言ってグルッペンだけ街に入らせて
「子供たちを集めてください。」
そう告げて、グルッペンを走らせた。
日が落ちる頃には、震災孤児達は全員引き取られ、
山のような死体も全てひとりひとり弔われた。
泥だらけの裾を払い。生き残った彼らに手を合わせ
「鎮魂は終わりました。」
「ありがとう、」
「なにか報酬を……」
そう口々に何がいいかと話し出す村人を制すように。
「この行為に報酬は求めておりません。私への報酬等より、もっとこの街の復興のためにお使いください。」
また手を合わせて深くお辞儀をして、村を出ようとすると、
入口のすぐ横の小屋に目がひかれたを
なんとなく近づいてみると、確かに動物の声がする。
倒れかけた柵を乗りこえ、崩れた小屋にちかづいた、
中を覗いてみると、絶妙なバランスで崩れなかった瓦礫の下に、子供と、子豚。
子供は子豚を抱えて寒さで震えていた。
「大丈夫ですか？」
tn「ギリギリ大丈夫ですわ。」
鼻で笑うように苦笑する子供に手を伸ばし
「さぁ捕まりなさい。」
すると少年は手ではなく、子豚を差し出した。
tn「まずこいつ助けてくれや。」
「分かりました。」
そして子豚を受け取りグルッペンに渡す。
「さぁ、次はあなたですよ。」
tn「無理やて、僕が動いたら、この家崩れる。」
彼のおかげでこの家は何とか瓦礫にならずに住んでいるようだ。
「大丈夫です。直ぐに引きあげますから。」
諦めずさらに腕を伸ばす。
何かを決心し、少年は腕を掴んだ。
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卍エシラ(プロフ) - リルトさん» あの方と言ったらこの番号。 (2020年4月22日 8時) (
レス) id: 62414ec622 (このIDを非表示/違反報告)
リルト(プロフ) - 被検体の番号(名前)に悪意を感じた今日この頃 (2020年4月22日 8時) (レス) id: 7c1c59fee6 (このIDを非表示/違反報告)
卍エシラ(プロフ) - 夜さん» 次だれにしようか悩み中です。 (2020年4月1日 15時) (レス) id: 62414ec622 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 度々コメント失礼します！お話の続きはもう書かれないんですか？続きがどうなるのか気になります！書く予定でしたら、いくらでも待つので更新頑張ってください！ (2020年4月1日 15時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
卍エシラ(プロフ) - 夜さん» ご愛読ありがとうございます (2019年11月27日 20時) (レス) id: 62414ec622 (このIDを非表示/違反報告)
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