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真っ暗な中
私が手にしたのは
緑の受話器
恐る恐るかけた番号からは
彼の声が聞こえてきた。
まだ話せる状態であるだけいいと思って
最初少し泣いてしまった。
彼は少し聞こえが悪いようで
聞き直してくる
そのとき少し泣いてたから
聞こえ悪くしたんよ。
まぁ、そのとき気づかなかったみたいで
安堵した。
いろいろと話す。
なんだろうこの余裕。
言葉一つ一つに動揺している
私が間抜けみたいで
少し恥ずかしくなる。
聞こえてくる彼の声は
誰の声よりも安定してて
とても
美麗な声だった。
まるで夜の桜が散っていくように
儚く
美しかった
時間を忘れて話していた。
私これであと
150年生きれるわって少し大げさだったかな?
君には
笑っていてほしいからね。
多分
君のご両親には負けるけど
誰よりも君を思ってるなんて
君の励ましになったかな
少しでも励ましになればいいな
って願いながら緑色の受話器を置いた
来る時より帰るときのほうが身軽に感じた
体と心が楽になった。
彼もそうならいいな
声が聴けて私も幸せだった。
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マリン - いや懐かし (10月23日 7時) (レス) id: 71002a94f0 (このIDを非表示/違反報告)
凛月 - 主さん元気してる? (2021年2月21日 1時) (レス) id: 5359340771 (このIDを非表示/違反報告)
凛月 - ここ久々に来た。 (2021年2月21日 1時) (レス) id: 5359340771 (このIDを非表示/違反報告)
める - マリンー!みにきたー!! (2020年5月8日 21時) (レス) id: c59c1e05b3 (このIDを非表示/違反報告)
鮭 - マリ姉がんばって (2020年5月8日 21時) (レス) id: 7cccfd6a08 (このIDを非表示/違反報告)
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