トリカブト zm ページ3
前に一度だけ、君に聞いたことがある。
「なぁ、何でそんな強くなりたいん?」
きっとそこには、女なのに、力もないのに、という思いも混ざっていたのだろう。
君はただ、
『復讐のためです。』
と、感情のない顔で応えていた。
それでも、彼女の強さへの熱意は異常だった。
ろくに睡眠も取らず、食事も取らず、
ぶっ倒れたらどうしてやろう、と呑気に考えていた。
しかし、そんな時が来ることはなかった。
君は勝手に復讐に行ってしまった。
怒る間もなくこの世界からも居なくなった。
馬鹿な部下だった。
本当はその一言で済む出来事のはずやのに。
どうしても、君のことが忘れられへん。
任務でも簡単なミスを連発して心配されてしまった。
なぁ、何で1人で復讐に行ってしまったん?
自分の命を捨ててでもせなあかんかったんか?
何度問いかけても君が答える事は無いと知っている。
君が復讐を遂げたかさえ分からない。
でも、君の遺書では終わったことになっていたやろ。
君は、最高の部下だった。
ありがとう、俺を心配してくれて。
でも、大丈夫。
俺は今日から、君の復讐の為に生きるから。
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トリカブト
復讐
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作者名:地面に落ちたアイス | 作成日時:2023年11月8日 22時