グラジオラス rb ページ2
君が毎日、夜中まで努力していたことを、
君がボロボロになろうと頑張っていたことを、
俺だけが知っている。
性格も、ましてや名前も知らん。会ったこともない。
それでも、
毎日君を見ているうちに心惹かれてしまった。
戦争で最前線に立つ恐怖を知っている君は、
きっと俺を知らないんやろう。
戦争の後、亡くなった仲間へ涙を流し、
いつもよりも頑張っていることを知っている。
その優しさに何度驚かされただろう。
心がないと言われる俺とは、
いつも安全な場所にいる俺とは、
君は違うと、分かっているから。
俺が君を好きになる事は許されない。
それもまた、揺るぎない事実だとわかっている。
また今日も、君は剣を振っている。
城中が寝静まり、起きているのは2人だけだろう。
汗だくになりながらも一心に剣を振っている。
、、、その姿にまた、俺は心奪われる。
でも俺には何もできない。
最前線に出る新兵の死亡率と、手柄の挙げづらさを、
誰よりも知っているから。
だから。
俺には祈る事しかできない。
君のたゆまぬ努力が実を結びますように、と。
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グラジオラス
たゆまぬ努力
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作者名:地面に落ちたアイス | 作成日時:2023年11月8日 22時