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em「大丈夫ですか？」
ふっと体に影がさしたと思えば、いつのまにか側に寄り添っていたのはコーヒーとタバコの香る彼。
「...気分が少し優れなくて」
em「そうですか、少しどころじゃなさそうに見えますよ？
...しんぺい神のところに行きましょう」
ぐいっと私の腰をささえ、自分じゃ起こせなくなっていた上体を持ち上げてくれる。
こんな情けない姿を彼に見られるのは一体何回目だろうか。
なぜかいつも彼には弱っているところを見つかってしまう。
彼も迷惑そうな顔をせず流石に手慣れた動作で私を支えながら救護室にいるしんぺい神様のところまで引っ張っていく。
「毎回、ご迷惑をかけてしまってすみません」
em「...迷惑、なんかじゃないですよ？
いつも貴女は私達の為に気を張って頑張っているじゃないですか
それのお返しだと思えばむしろ光栄なくらいです」
ふぅ、と息をつきながら私を支える彼は私に楽をさせようと普段戦闘員ではない為あまり使わない筋肉ではきついのか少し息が上がっている。
それだというのににこっと笑いかけてくれ、あまり力をかけないように自分の足に力を入れれば直ぐに慌てて楽にしてください！なんて叱ってくれる。
...情けない。
彼は彼の仕事をこなして、私も補佐の自分の仕事をこなしているだけなのに、勝手に沈んで体調を崩す私を仕事でもないのに彼は毎度どこからか現れては救護室まで引っ張ってくれるのだ。
補佐は私の仕事だから、彼がお返しだと私をこうやって引っ張っていく理由なんてないのに。
申し訳なさと触れる手や体の温度の優しさになんとも言えない複雑に混ざり合った暖かくも焦りの混じった感情が生まれる。
彼にこれ以上迷惑をかけてはいけないという気持ちと、彼と過ごすこのわずかな時間が長く続けと願う気持ちが混ざり合って溶けていく。
エーミール様に言われたのだから、素直に従うべきですよね？
そう小さな言い訳をして彼に身をまかせる。
em「...お、やっと素直に甘える気になりましたね？
そうやって、たまには気を抜いてもええですよ」
少し嬉しそうな声音でとなりの彼は言う。
二人の寄り添った足跡が響く廊下で、やがて静かに悲しそうな声がポツリと響いて消えていった。
「あと何回、こうやって話せるんですかね」
その声に答えるものはいなかった。
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カピバラ(プロフ) - これ俺の勘違いなら凄く恥ずかしくなるな...なんかすいませんでした (2019年6月12日 18時) (
レス) id: 7f83943664 (このIDを非表示/違反報告)
カピバラ(プロフ) - 名無しさん» (((；゜Д゜))まてまてまて、ちょ、その言い方だと俺の予想した考察よりかなり胸糞な内容になっちまうじゃねえかヤメロ！...そ、そんなのあるわけないよね、ｶﾞﾀｶﾞﾀ、やそれもありえるかも知れねえから否定できんが、あと普通にすごく面白かったです応援してます！ (2019年6月12日 18時) (レス) id: 7f83943664 (このIDを非表示/違反報告)
透明玄師(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます！もしよかったら、どんなことでもいいので想像した答えを書いていただけると嬉しいです！他の方から何かあれば私の責任で消すので、お気になさらず是非！！ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 9aba64d5b7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 言い忘れてました！面白かったです！ (2019年4月10日 17時) (レス) id: c69dbdc5f7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 気がついちゃいました。相手が誰なのかが気になります。これで見当違いだったら恥ずかしいですけど...。ネタバレに捉えられてしまうなら、返信して貰えたら消します。 (2019年4月10日 17時) (レス) id: c69dbdc5f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明玄師 | 作成日時：2019年1月13日 2時
