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「成る程、それで俺の所に来たと」

『そういうこと』


私が向かったのはシャオロンの部屋。
運良く仕事をしていて部屋にいたから良かった。

ほとんど全てを伝えると、考えるような素振りを見せた。

so「うーん、それはちゃんとグルッペンに言うべきちゃうか?言わんと伝わらんと思うで、それは特に」

『…そう、だよね』

so「納得してへんなー?何処に納得いかなかったん、言ってみ」

納得していない訳ではない。
勿論、その方がいいのは分かっている。

私の一番の目的は達成されていない。
良いのかな、敬語つけても。


『いや、納得はしたよ。…でも、もう一つ相談があって』

so「ん、シャオロンお兄さんが聞いてあげよう」

微妙に腹立つ。
でもまあ、「従兄弟のお兄さん」っていう設定だから。仕方ない部分もあるよね。納得いかないけど。

『…書記長と外交官に、敬語は外せないって思って。彼らだけ元に戻したいんだけど、良いのかな、って思ってて』

so「俺は別に良いと思うけどなぁ。基準決めんのはシッマやし、丁度いい、シッマ呼ぼ」


3分後。

kn「構わんで、それでも」

思いの外あっさりとした回答に驚く。
…じゃあ何で罰ゲームを作ったの、こんなに簡単に敬語つけれるんだったら。

kn「許可とったし、納得できるからOK。俺らにはそうする理由無いやろ?」

『…今のところは、一応』

kn「じゃ、許可」

訓練あるから、と颯爽と去っていくコネシマ。
本当に一瞬だった。

so「…だって」

『…ありがとう、色々助かった』

ここで一番の問題となるのは総統室に戻ったら過保護グルッペンがまたしつこくなること。

出来ることなら戻りたくない。
でも、そんな我が儘言ってられない。

so「全然助かってない顔してる。着いてってあげるから、ちゃんと言いな?協力するから、さ」

にっこり笑うシャオロン。
何か、凄い、嬉しくて、思わず顔がほころぶ。

『…ウルカで、こんな経験、無かった』

so「頼られる側だった、ってことか?」

『でも、今は違う』

so「お互いを頼り、頼られる。いい関係やろ?」

『…此処で、良かった』

意識せず呟いた言葉が私の耳に入る。
少し恥ずかしい。

so「そう思ってくれて良かった。じゃ、行こ」

そんな私の心境なんて知らないシャオロンは、先導して総統室へ向かう。
…着いてくる、とは。

でも、ありがたいし、良いか。

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作者名:黒猫 | 作成日時:2018年9月13日 22時

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