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それからグルッペンの機嫌は右肩上がり。
夕方行く、と決めたのに昼からそわそわしている。

…グルッペンがこんなに嬉しそうなのって、戦争だけだと思っていたけれど、違うらしい。


『トントン、オスマンがお茶しようって。一緒にどう?』

tn「オスマン?…ん、たまには良いかもな」

結局、敬語を外すのには慣れられない。
協力してもらったからには、ちゃんとその結果を見せないといけないのは分かってるんだけどね。

特にグルッペン、トントン、オスマン。
他の幹部はギリギリ出来るけれど、この3人だけはまだ厳しい。


kn「あ、Aやん。久しぶりやな」

『コネシマ。うん、久しぶり』

ほらね。
久しぶりというのも、コネシマはここ最近兄さんと外国に行っていた。

そういえば兄さんの姿も見かけない。
彼はよく外国に行くから会えないのも必然なのかもしれないけど。

『どうだったの、向こうは』

kn「んー、とりあえず今やり合えば勝てるけど、今兵力増強中だからな、分からん」

コネシマは兵を見る目がある。
ゾムやシャオロンよりも優れている。

だからきっと、彼は兵士長なんだ。
優れた人材を見抜くセンスが抜群に良いから。

『そうなんだ。お疲れ様、ゆっくり休んでね』

kn「おん。ありがと」


こういった廊下での会話は、密かな私の楽しみ。
相手が何を考えているのかを考えたり、単純に会話を楽しんだり。

ウルカとは違う環境だけど、あの頃と同じような感覚を維持するためなのもある。
ヘーベアンの一件で、私のそういった感覚は大分衰えていたのが分かった。

だからある意味、これは訓練なのかもしれない。


『戻りました』

もっとも、一番の訓練になるのは彼との会話だけど、ね。

gr「トントンだけにしては遅かったな」

『えぇ、まあ。コネシマ、戻ってました』

gr「そうか」

最近、グルッペンは過保護だな、と思う。

総統室を仕事終わり以外に出ようとすると何処へ行く、と聞かれ。
今もトントンへの用事だけにしては遅かった、何してた、と心配なのか訊ねられ。

基本的に嫌ではないけど、たまに鬱陶しい。
このことについて、後で誰かに相談しようかな。
いい解決策が見つかるはず。

ついでに、トントンとオスマンに対しても敬語外しをやめたい、って相談もしよう。

やっぱり、まだ難易度は高かったよね。
自分でも甘かったと思う。

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作者名:黒猫 | 作成日時:2018年9月13日 22時

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