お見舞い ページ8
鳥がちゅんちゅんとなく声をかき消す着信音。
病院だから静かにしなければ!
と急いでスマートフォンを取り出すと
時計は7時半を指していた。
はぇー私こんな時間まで寝たの何時ぶり…
《プルルルルーーー。 プルルルルーーー。 》
おおっと、電話に出なければ。
スマホの画面には『ヤンデレ非常識部下野郎』の文字。
塩崎…この時間なら、いつもは出勤してる時間なのに、どうしたんやろ…?
疑問を持ちながら耳にスマートフォンを当てた。
『ん、…もし、もし。塩崎…?どした、の?』
syp 《いや、普通にいつも通りのやつですよ》
『…んぅ?でも今、会社…』
syp 《あれ、言うてませんでしたっけ》
《今日からうちの部署リモートに切り替わりましたよ?》
『へ、?』
syp 《えぇ!?知らないんですか!?》
塩崎に似合わぬ大声がスマホを貫通して私の鼓膜に響いた。
syp 《先輩忙しくて見れてなかったかもっすけど社内アナウンスメール来てましたし…昨日…ってあぁ、昨日居なかったですね。》
うわ゛ぁあ〜…見てなかった。
クソ部長が社内アナウンスって題名で私にセクハラメール送ってくっから全部見る度消してたんやった…
アイツ私が社内アナウンスだから無視しない思って送ってくんねんで?タチ悪いねんな。無視してたんやけど。
それにしても…
『き、昨日…?』
《昨日元々重要な会議あったじゃないですか》
あーあったな。そんなん。忘れとったわ。んでも、
『え、でもあれ部長のクビのことちゃうん?』
《いや、あれは先輩が倒れたから急遽ゾムさんと昨日やる事になっただけなんで…》
えー…まーじか。
てか部長居ないならもう普通に始発から出て終電に帰る生活終わるんよな。マジ感謝しかない。
『とりあえず、しお、ざき』
syp 《…先輩?こんな時ぐらい、隼人かショッピって呼んでくださいよ》
声が跳ねてるぞこの野郎。
『ぅ、…あー…………ッピ。』
なれなくて言葉が突っかかる。分かってる。
他人行儀って事ぐらい。
けれど男性と距離を取らないのは怖くて仕方ない
サン、君、とかでも誤魔化しは聞かない相手。
syp 《聞こえないですよ〜?》
ぐ、ぐ…コイツ、…
でも、塩崎なら、大丈夫。きっと。大丈夫。
少なくとも、好意は持ってくれてるから。
『…しょっぴ…』
慣れない言い方に、顔に熱が集まった。
瞬間。扉が空いた。
syp 「は〜い呼びましたか?^^」
そこに立っていたのはヒラヒラと手を顔の横で振る
塩崎。
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ぽわ(プロフ) - 游月さん» ありがとうございます気づきませんでした…!!助かりました<(_ _*)> (2022年6月22日 17時) (レス) id: 6be6b7bbaf (このIDを非表示/違反報告)
ぽわ(プロフ) - 柚衣さん» わぁ!ありがとうございます…!!とても嬉しいです!!ご注意ありがとうございます…気づきませんでした…!!ありがとうございますm(_ _)m (2022年6月22日 17時) (レス) id: 6be6b7bbaf (このIDを非表示/違反報告)
ぽわ(プロフ) - 三月さん» ありがとうございます…!!気づきませんでしたすみません…┏○ペコ (2022年6月22日 17時) (レス) id: 6be6b7bbaf (このIDを非表示/違反報告)
ぽわ(プロフ) - あまあまねさん» わぁあ本当ですね!?通知が溜まって見れずに気づきませんでした…ありがとうございます…!! (2022年6月22日 17時) (レス) id: 6be6b7bbaf (このIDを非表示/違反報告)
游月(プロフ) - オリ、フラ立ってますよ (2022年5月28日 7時) (レス) id: b6be8fe32c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽわ(ラテ) | 作成日時:2022年5月25日 1時