高校のときは ページ2
彼に初めて彼女ができたのは高校のときだ。高1の夏休み明けに、ある日の昼休みに何気なくLINEで彼氏ができたことを報告すると「俺も彼女できた」と返信が来てスマホを落としそうになった。相手を聞くと私の知らない子で、一途なコネシマはもういないのか、と寂しくなった。奴に彼女ができたなんてすぐ噂になりそうだな、と思っていたら次の日にはやっぱりその話題で持ちきりだった。しかしこれはいまだ解決していない疑問なのだが、噂の内容は「コネシマが今まで全く相手にしていなかったのに昨晩急に付き合わないかと持ちかけた」というもので、私に彼女ができたって言ってた時間にはまだ付き合っていなかったのだ。またお昼休み、お弁当を食べながらなんでだろうと考えていると
「Aちゃん、どうしたん?なんか難しい顔してんなぁ」
と、昨日から彼氏になったオスマンに聞かれ、事情を説明すると
「まーたコネシマの話か。幼馴染ってええよな。まあ俺は幼馴染のまま側に居るだけなんてそんなん耐えれんけど。」
嫌みったらしくそう言った。
「......もしかしてオスマン妬いてるん?」
と聞くと糸目をさらに細めてフッと笑い
「よく分かってるやん、俺と一緒にいるんやから他の男の話ばっかせんといて?」
「大丈夫やって、オスマンの言う通りコネシマは幼馴染やねんから心配せんといて。私が好きなのはオスマンやから。」
「俺もAちゃんが好きやで。付き合ってくれてほんまにありがとうな。」
オスマンは嬉しそうに笑った。
人目も気にせず中庭で抱きしめられ、私は顔を真っ赤にしながら恥ずかしいけど幸せだなあ、と考えていた。
その日の夜、家に帰るといつものようにコネシマが部屋にいた。
「そういや昨日来んかったやん。何してたん?」
「高校生にもなって毎日一緒にいるのもどうなんかなって思ってん。お互い恋人もできたし。」
そう言うコネシマは机に向かっていて表情は見えなかった。
「でも来ないときはいつもLINEで「お前さ、
「お前さ、今日どこで昼食べてたん?」
「え......?」
急に話を遮り真剣な顔でこっちを向いたからなにか大事な話かと思えば予想外すぎて間抜けな声が出た。
「ひ、昼ならね、中庭で食べたよ。あのね、その、お、オスマンと食べたの。」
昼のことを思い出しながらにやける頰をなんとか抑えながら言うと
「そこまで聞いてへんし。」
そう言った彼の顔はどこか冷めていて、なんとなく怖かった。あの顔を今でもたまに思い出すことがある。
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ぱて(プロフ) - ありがとうございます。早とちりでした(汗)。楽しみに待ってました更新ありがとうございます! (2020年6月30日 14時) (レス) id: edb0d1df06 (このIDを非表示/違反報告)
どらみ(プロフ) - ぱてさん» とてもお久しぶりです。コメント削除しました。1年弱サボりにサボっていたのに暖かいコメント感謝します。ぼちぼち投稿再開しようかなーという気でいます。たぶん消すことはないと思うのでご安心ください、、、笑 (2020年6月22日 7時) (レス) id: a97b421645 (このIDを非表示/違反報告)
ぱて(プロフ) - 更新を一生待ってます。もし更新される気がなくても、これ自体は残して欲しいです。勝手なこと言ってすみません…。 (2020年3月30日 18時) (レス) id: edb0d1df06 (このIDを非表示/違反報告)
ぱて(プロフ) - お久しぶりです。唐突に申し訳ありません、元でふぉ(非ログ)だったのですが、このコメント検索避けしてなくて、実名出してしまったので、削除していただけないでしょうか。ご迷惑をおかけしました。 (2020年3月30日 18時) (レス) id: edb0d1df06 (このIDを非表示/違反報告)
どらみ(プロフ) - でふぉさん» うわああコメントなんていただくの初めてなんで嬉しいです!!!正直思いつき思いつきで設定決めてるんでいつかガバってしまうかもしれませんが温かい目で見てください! (2019年8月14日 0時) (レス) id: 3f954f3d14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どらみ | 作成日時:2019年1月21日 4時