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店は駅前のバーのような物だった。
お酒をちびちびと飲むのが好きらしいトントン先輩には合うお店のようだ。
確かに、私もそっちのタイプなので助かる。
トントン「前田は何飲む?」
A「えっと、適当に、何かで」
トントン「お前ってほんまに適当なとこは適当やな!…まぁいいわ。酒強い?」
改めて聞かれると、ちょっと悩む。
相沢さんと飲みに行ったときも潰れなかったし、大丈夫かな。
A「きっと強いです」
トントン「不安要素やなぁ。まぁいいか」
先輩は店員さんを呼び、選んだのはホワイトレディー。
あれ、先輩そんなんでいいんですか、といい掛けた。
気を遣ってくれたのは重々わかっていたつもりだ。
A「先輩は優しいですね」
トントン「普通やろ。ていうか、人より厳しいと思うけどな」
A「なら、うちの担当さんは鬼ですかね」
トントン先輩がまじで?と笑う。
鞄の中から何かを取り出したかと思えば、ただの書類。
先輩はそれを筒状にして持ち、自分の眼鏡を少し上げて直した。
咳払いすると、芝居臭い声で
トントン「おい前田、締切やぞ」
と多分…相沢さんの真似をしたみたい。
A「先輩それ、アニメとかでよく見るやつですよね」
トントン「え?こういうことじゃないん?」
A「もっと精神的に攻撃してきますから」
トントン「……うわ」
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作者名:岡山 | 作成日時:2016年7月30日 12時