二十五頁目 ページ28
＊宮香＊
レインside
薄暗い、光が差さない部屋で俺は部下の報告を待っている。
アイツ──グルッペンのような金髪は大っ嫌いだ。まるで燦々と輝く陽のようだから。
月も同等だ。あれは陽の光を受けて輝いてるのだから。無意味な程美しく。
月を見るたび、否、日に日にグッと拳を握る力が強くなっているのを感じる。この小さな拳では何もできやしない。─そう思っていたのはもう昔のことだ。
今は力と覚悟が備わった。。だから、Aの為に何が出来るか、Aが一番何を望むのかを理解出来るのも実行に移せるのも俺だけ。
──ふとカーテンを開けると、灰色の雲が陽に覆いかぶさっている光景が視界に入った。
……陽がアイツで雲が俺だったらいいのに。
重ったるい灰色の空は俺には似合っている。
「レイン様！報告に来ました」
ぼんやり考えていると、扉の隙間から新兵達のハキハキとした声が漏れた。
どうせ、どうでもいい事だろ。労働力の無駄だ。
レイン「…入れ」
そう言い放つと彼らは強ばった表情で部屋に入ってきた。
……少し恐怖心を煽るような声を発してしまっただろうか。
まぁいい、他人の心配をするぐらい暇を持て余してはいないのだから。
「は、発見いたしました！A様を」
レイン「……そうか」
はっ……まだまだだな。俺なんて、ほんの数時間で居場所を特定した。
レイン「ご苦労だった。
それで、総統閣下から連絡はあるか？」
「レイン様に、とお手紙を預かってまいりました」
彼らから渡された手紙に目を通す。
……俺は視線を走らせると共にバクバクと心拍数が上がっていく様子を感じた。焦りや緊張でない──興奮で俺の心が躍っている。
──“戦争”というキーワードで。
レイン「……ひひっ…総統閣下は実に滑稽な事を考えるな…！
お前達も指示を待っておけ、お国のために、な」
彼らの表情から顔が血の気が引いて行く様子が分かった。嗚呼、面白い…実に趣深い。
レイン「では、もう行け」
「分かりました…ッ」
扉は丁寧に無音で閉じられた。恐怖に満ちている様子が何といっても癖になる。
我々国の奴等も俺の手の平に落ちれば…ひひっ……考えるだけで笑いが止まらない。
───…歳月と憎悪が積もりに積もった今こそ、グルッペンに天罰が下るとき。
_____
【wrwrd】君が浮かべた笑みの裏側【ロボロ】
作りました
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宮香(プロフ) - Apricot02さん» あぷりん！！コメントありがとう！頑張るね！w (2016年11月17日 19時) (携帯から) (
レス) id: 52f2921e66 (このIDを非表示/違反報告)
Apricot02(プロフ) - 面白いです！これからも更新がんばってくださいね(* 'ω')ﾉあと、お気に入り100人おめでとうございます (2016年11月17日 18時) (レス) id: 6a83ea3325 (このIDを非表示/違反報告)
宮香(プロフ) - まっすーさん» コメントありがとうございます！(｀・ω・´)笑って頂けて幸いですwこれからもよろしくお願いします！！ (2016年11月5日 18時) (携帯から) (レス) id: 52f2921e66 (このIDを非表示/違反報告)
まっすー(プロフ) - UFOに乗せてもらえば良かったって大先生…w不意打ち過ぎたw (2016年11月5日 18時) (レス) id: e7189ac219 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 桜風瑠璃さん» おー、桜風ちゃんありがとう！いつもコメントくれてありがとうw続き、楽しみにしててくださいね！ (2016年11月3日 20時) (レス) id: 36e773549b (このIDを非表示/違反報告)
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