十三頁目 ページ15
＊宮香＊
Aside
シャオ「っ……と、とにかく買って外でるで…っ！」
手早くお金を払い、荷物を抱える。シャオロンさんは見るからに青ざめ、冷や汗が頬を伝っている。
彼がお会計をしている間に、私はあることに気がついた。
目の前にいる店員さんの彼女の瞳が、
──海のように暗く、深く、綺麗な緑目だったことに。
私の国は、髪と同様に瞳もこの辺りでは珍しい色で、本当に黒に近いと言っていい程、暗い緑色なのだ。
その時の彼女が私に向けた微笑みが、なぜか怖かった。
銀髪でないのに、ただ単に同じ様な瞳なのかもしれないのに、私の国の人だと確定出来ないのに、
恐怖心に煽られ、思わず冷や汗が吹き出した。
シャオ「……？A、大丈夫？」
『大丈夫、です…』
お店を後にした私達を彼女は店の中から、静かに見つめていた。
シャオ「まぁまぁ、そんな心配することでもないわ。これがあるからな」
テッテレー↑という効果音が付きそうなぐらい、彼は自慢気に言った。
取り出したのは小型の機械みたいな物。
シャオ「これはな、インカム言うてな、無線電話出来るんや」
インカム、か。なかなか便利な道具だな。
シャオ「電源切れとったらオワタ＼(^o^)／やけど、試しに掛けてみるな」
緊張が高まるなか、固唾を飲んで応答を待つ。
やっと応答に応えたかと思いきや、聞こえたのは、甲高い声と雑音だった。
〔シャオ、──やめろっ……っ、！？……〕
『…………複数人の声と雑音が聞こえますね』
シャオ「まさか、シャトルーズに…？」
ちょっとドキッとした。
だって、“シャトルーズ”は私が住んでいた国だったから。
もし、コネシマさんに危害を加えていたらこれは完全に私のせいだ。
シャオ「シッマがうろついていたときに、偵察に来ていたシャトルーズの奴等に捕まった、これが妥当な考えやな」
『っ、もしコネシマさんに何かあったら……』
シャオ「大丈夫、大丈夫や。安心せい。
シッマは大丈夫や。そんなんでへこたれるようなやつやない」
彼の笑顔は私を安心させるには十分で、とても眩しく感じた。
_____
※へこたれる(＝くじける、へたばる)
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宮香(プロフ) - Apricot02さん» あぷりん！！コメントありがとう！頑張るね！w (2016年11月17日 19時) (携帯から) (
レス) id: 52f2921e66 (このIDを非表示/違反報告)
Apricot02(プロフ) - 面白いです！これからも更新がんばってくださいね(* 'ω')ﾉあと、お気に入り100人おめでとうございます (2016年11月17日 18時) (レス) id: 6a83ea3325 (このIDを非表示/違反報告)
宮香(プロフ) - まっすーさん» コメントありがとうございます！(｀・ω・´)笑って頂けて幸いですwこれからもよろしくお願いします！！ (2016年11月5日 18時) (携帯から) (レス) id: 52f2921e66 (このIDを非表示/違反報告)
まっすー(プロフ) - UFOに乗せてもらえば良かったって大先生…w不意打ち過ぎたw (2016年11月5日 18時) (レス) id: e7189ac219 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 桜風瑠璃さん» おー、桜風ちゃんありがとう！いつもコメントくれてありがとうw続き、楽しみにしててくださいね！ (2016年11月3日 20時) (レス) id: 36e773549b (このIDを非表示/違反報告)
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