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スノウ・ホワイト/htrnrn ページ12
付き合ってからの初めての冬。
そんなある雪の日に、彼とデートをしたことがあった。
彼がプレゼントしてくれた白いマフラーを着用し、彼が来るのを雪が降る街中で待っていた。
たくさんの人が私の前を通る中、白い息が上へと登っていく。手の先も足尖も冷たくて、その日ほど冷え性を恨んだ日はなかった。氷ついたように自由がきかず、ケータイを持つ手も震えていた。
…待ち合わせから30分過ぎている。
仕事終わりだから仕方ないとは思うが、少し腹立たしい。普通女性を寒い中待たせるか?なんて気持ちをおさえ、ゆっくりと深呼吸をした。
そこへ私のを呼ぶ声が聞こえ、そちらを振り向くと思い切り抱きつかれる。いつもより力が強くて、苦しい。私の冷たい体を溶かしてくれてるかのように触れ合う手や身体は、とても温かかった。
「遅れてごめん、A」
「…ずっと待ってたんだから」
「Aが雪みたいに溶けて、いなくなってるかと思った」
今、雪みたいに溶けて姿を現さなくなったのは、
そう言っていたらんらんの方なのにね?
グレムリン・グリーン/zm→←スノウ・ホワイト/htrnrn
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