42話▼先生と教え子編 ページ45
「沢山買いましたね」
eml「買い出しに付き合ってくれてありがとうございます」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
珍しくエーミールさんと2人でお買い物。楽しくショッピング…ではなくただの食料品の買い溜めなのだが。
荷物を持ち、街中を2人で歩く。すると突然私たちに向かって誰かが駆け寄ってきた。
『せ、先生…？』
エーミールさんの知り合いだろうか。聞いてみようとエーミールさんを見ると、眉間に皺を寄せて明らかに嫌そうな顔をしていた。
『そんな顔しないでよー！えっ、何何？彼女？もしかしてデート中なの！！？』
髪をふわふわに巻いている彼女は、口をあんぐり開けて驚く。
eml「違いますよ！彼女は…仕事の同僚です」
『だよね〜、先生に限って彼女とか無いわー。無い寄りの無い』
eml「なんやとっ！！」
エーミールさんの訛りと大声はなかなかのレアだ。
『あっ、はじめまして！私、先生の元教え子のカルミアです、よろしく！』
荷物を持っていない方の手を握られ、これでもかというくらいブンブンと握手される。言動は幼いがそこが可愛らしく感じる。
eml「よろしくしなくていいですよ。彼女は私の教え子の中で唯一の問題児です」
Kalmia『え、そんな風に思ってたの。ショックー、傷ついたー』
カルミアさんが口を尖らせて文句を言う。エーミールさんは大学の教授をやっていたとシャオロンさんに聞いたことがあったが本当だったのか。
Kalmia『というか！何で突然大学やめちゃったの！？』
eml「…教授は辞めました。もう貴方の先生じゃありません」
行きましょう、と言って彼女に背を向ける。軽くカルミアさんに会釈して、どんどん遠ざかる彼を小走りで追いかけた。
「良いんですか？」
eml「もうマフィアにいる以上、私に関わらせない方が彼女の為です」
関わらないことが彼なりの親切なのだろう。一般人を巻き込む訳にいかない。
eml「…私の能力開花は後天性だったんです。子供の頃は至って普通の無能力者で、ある日突然開花した」
静かに話し出した彼に耳を傾ける。エーミールさんが自分の話をするのは珍しかった。
eml「最初は制御の仕方がわからなかったんです。能力がありとあらゆる情報を蓄え、脳のキャパを超えても覚え続けた」
そんな状態では教授なんてやっていられないだろう。遠くをぼんやりと眺める彼は昔を思い出している様だった。
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飛翠(プロフ) - 白兎さん» 面白いって言ってもらえて嬉しいです(*´-`)リアルなファンタジー目指して設定細かくしています！ (2018年11月9日 0時) (
レス) id: 01bad502bd (このIDを非表示/違反報告)
白兎 - 話がリアルで面白いですね！時々くるネタだったり、急に始まるバトルシーンかっこいいです！これからも頑張ってください！！影で見守ってます(( (2018年11月8日 0時) (レス) id: 2bf9800fc9 (このIDを非表示/違反報告)
飛翠(プロフ) - ひかさん» 応援ありがとうございます！毎日更新できるように頑張ります！！ (2018年10月15日 21時) (レス) id: 01bad502bd (このIDを非表示/違反報告)
ひか - 初コメです！グルさんが吹いた所らへん自分も吹いてしまいましたwwwこれからも頑張ってください！！！ (2018年10月15日 0時) (レス) id: efdd15773c (このIDを非表示/違反報告)
飛翠(プロフ) - 紺狐(ユウ)さん» コメありがとうございます！ひとらんは癒しです(*´ー｀*)更新頑張ります！ (2018年10月9日 20時) (レス) id: 01bad502bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飛翠 | 作成日時：2018年9月29日 1時
