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(んー、今何時だ?)
目が覚めてすぐ時計を見ると、時刻は午前5時の少し前。いつも通りの時間に起きた私はゆっくりと伸びをする。
いつもと違うベッドで寝たからか、体が固まっている。
携帯を見ると、エミさんから「家が片付いたら招待したい」という旨のメッセージが送られてきていたのでそれに了承の返事を返しておく。
ベッドをソファに戻し、着替えようと自室に足を向けてはたと止まる。
(……部屋入れなくね?)
彼が寝ている(かもしれない)ところに入るのは気が引ける。さてどうしたものか……。
とりあえず着替えは諦めて朝食を作ることにした。
食べるかはわからないが、いちおう多めに作った朝食から1人分ついで食べる。
なるべく音を出さないようにテレビもつけていないのでほぼ無音。かちゃかちゃという食器の音が静かに響くぐらいだ。
(お、起きたかな?)
自室の方で物音がしてこちらに足音が近づいてくる。
『あ、おはようございます』
「……おう」
寝れたのか?足取りはしっかりしているから……寝れたと思っておこう。
彼の手には空になったゼリー飲料と半分ほど飲まれた水。
『……食欲、ありますか?』
「ある。……それと同じやつもらえるか?」
私が聞くと、私の朝食を指してそう答えた。
『今、準備します』
椅子に座って待っててもらい、手早く盛って戻る。
『どうぞ』
予備の箸も一緒に渡す。
『「……」』
無言。超無言。先に食べ終わったので水に浸けて着替えに行く。
洗濯機に放り込んで戻ると、彼はちょうど食べ終わったところだった。
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ウル - 更新頑張ってください!応援してます! (2023年5月4日 20時) (レス) @page31 id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
伊月(プロフ) - 雪見大福さん» わー!!コメントありがとうございます!!不定期ですが頑張って更新しますね! (2023年5月4日 18時) (レス) id: 98d2d5cd50 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 更新を楽しみにしてます (2023年4月2日 15時) (レス) @page30 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊月 | 作成日時:2022年9月6日 13時