一話:転校生 ページ1
心操side
‘え〜、明日どっか行く？’
‘どうしよ…課題忘れてた’
‘皆座って〜！’
ざわざわとした会話にひどく安心感を得る。
最近ヒーロー科が襲われたのが嘘のようだ
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
ﾊﾞﾀﾝｯ
‘…’
‘…’
‘…’
‘おはよう。皆、転校生が来たぞ。歓迎してやれ’
‘えっ!?転校生？’
‘雄英に転校とか頭良’
‘可愛い子かなぁ’
転校生、この時期に雄英に転校なんてどんな人なんだろうか。
‘入れ。’
‘え、今？’
‘普通前日には言いません？’
‘は？今日？’
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
ﾊﾞﾀﾝｯ
“おじゃましますー。縫斬 纏(ｵｳｻﾞﾝ ﾏﾄｲ)といいます。以後お見知りおきを。あ、こーゆーのって個性も言った方がいいんですかね？”
縫斬纏と名乗った人はにこりと微笑む。
一瞬自分と目が合った。背中に寒気が走る。
本能的に関わってはいけないと脳がエマージェンシーを鳴らす。
“個性は…縫斬(ｵｳｻﾞﾝ)です。名前そのまま。後で皆の個性も知りたいです。”
‘へー。強そ’
‘あんま聞かんね’
‘物騒な個性だな’
ぐらり
強い違和感と不安感を感じる
丁寧に積み上げてきたジェンガが崩れかける直前のような
‘なぁ、なぁ、心操？おーい？どうしたんだお前。’
‘い、いやなんでもないよ’
‘どうしたんだよ？お前。’
‘ほんとに何でもない。大丈夫’
‘なんでもない顔じゃ…、まぁ大丈夫ならいいけど’
“へぇ…その子心操君って言うんだね。よろしく。”
こちらに近づき手を差し伸べる。
見上げると蛇のような隻眼が全てを見透かしたかのようにこちらを覗いていた。
ーーーーーーーーーーーーーー
ｼﾞ、ｼﾞｼﾞｼﾞ
ニュース速報です。今朝マジシャンと名乗る男らしき人物が〇✕市の高校で女子高校生13人を何らかの方法で殺害しました。その場にいた生徒によると突然男が現れ被害者に花をプレゼントすると同時に女子高校生13人が花を吐いて死亡したと証言しています。現場に大量の花があったことからその線は正しいとして警察は捜査を開始しました。顔を見た生徒もモザイクがかかったように全員が全員思い出せないようで洗脳系の個性を追っているようです。その男の特徴は身長17s ﾌﾟﾂﾝｯ
“…”
Und der 〜♪…♫.・
モリタートを口ずさむ
さぁ
今宵はマジシャンの劇場へようこそ！
どうぞ、ごゆっくりお楽しみ下さい。
‥ﾊﾞﾀﾝｯ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：埖 | 作成日時：2021年2月22日 0時
