【男主】変わった新入り【wrwrd】 (ページ13)

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第１０話ページ13

従兄が来るまで大人しく待つ

…とはいえ、普通に待つというのは無理なため、家事をしながら待つことにした

「…早く来ないかな…」

先に言っておくけど、別に料理が出来ないわけではない

でも得意でもない

まぁ作るのが面倒くさいってのもあるけど、自分のためだけに作るのって何か寂しいし

そんな事を考えながら家事を続けていると玄関の方からピンポーン、とインターホンが鳴る

ちょうど洗濯物を干しているところだったから慌ててベランダを出て、玄関へと戻って行く

パタパタと足音を立てながら玄関へ向かい、扉を開ければ案の定に潤の姿があった

そして何故かその隣にこの間声を掛けられたあの人がいた

「……潤、何でこの人連れて来たん？」

「いや、何か翔に用があるらしくて…俺も向かってたところだし、折角だからーって事で連れて来た」

「…あぁ、そう。」

「どうもー」

「…どうも。」

まぁ良いか…自分も用があったし。

「…潤、お使いありがと…」

「あんたは中に入って」

潤に礼を述べてから頼んだものが入った袋を受け取り、中をしっかりと確認してから、潤の隣にいる彼に声を掛けて

「ちーっす」

「どういたしましてー…ってえぇ？！俺は入っちゃダメなの？！」

「ダメ」

謎の返事をして中に入っていく彼を見送り、目の前で騒ぐ潤を無視して扉を閉めようとすれば、全力で潤に止められた

僕が非力なだけかもしれへんけど、こいつのせいで全然閉められへん

「…何」

「俺も入れさせて」

「やだ、帰れ」

「何で！あの人は良いのに俺はダメなの！」

「何でも」

「…はぁ、分かったよ…その代わり、あの人に変な事でもされたらすぐ言ってね？」

「はいはい」

「じゃあね」

「またね」

流してから潤が手を離したのを確認し、そのまま扉を閉めて

リビングに戻ればフードを被った彼がいそいそと何かをしようとしていて

「…何してるんですか？」

「…いや、ゲームでもしようかと」

「そんな事しに来たんなら今すぐ帰れや、アホ」

「じょ、冗談やって」

「はぁ？冗談にも程がありますよ、ねぇゾムさん？」

そう言ってやれば、彼は驚いた顔で僕の方を見た