【男主】変わった新入り【wrwrd】 (ページ12)

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第９話ページ12

気づけば朝になっていた

…ゲームに集中しすぎて寝るの忘れてたや

「…とりあえずご飯でも食べよう」

そう思い、ゲーム機を足元に置いてキッチンへ向かう

収納棚を開けて中から取り出したのはラーメンの具材が入った袋

決してカップラーメンではない

お湯を沸かしてから麺を入れて数分待つ間、服を洗濯機に入れたりなどの軽い家事をする

そんな事をしていたら突然アラームが鳴り、急いで止めに戻る

アラームを止めた後、棚から取り出した大きめのお椀に汁の素を入れて、麺を入れて、お湯を入れる

最後に割った卵を入れたら醤油ラーメンの完成←

お椀とお箸を机の上に運んで、床に座って、小さく頂きますと呟いてからお箸を手に取り、一口また一口とラーメンを食べていく

「…美味しい…」

そう、味は普通に美味しいのに、一人で食べるラーメンは何処か美味しくないように感じた

…気のせいかもしれんけどね

．

朝ご飯を食べ終えるとまたゲームを開始する

どうせ外には出る予定はあまりないんだから、着替える必要はない

「……あ、出かけるのは夜で良いか」

あの人、僕より年上で仕事してそうだったし…

何より仕事があるのなら帰りは遅くなる

だから会おうとしたらきっとそれぐらいの時間になるかな

彼の見た目だけで勝手に推測を立てるだけ立てて、またゲームを再開する

ちなみに今しているのはスプラトゥーンのゲームだ

ゲームをやり込みすぎてとっくにランクがMAXになっているけど…まぁ楽しいからええんやけどね

．

暇やな…

ついにはやる事が無くなってしまった

流石にやりすぎたか…

「ってもうお昼やん…！」

気づけば朝、また気づけば昼、なんてことは当たり前かのようにあった

「…でもそんなお腹空いとらんしな…」

近くにあったぬいぐるみを手に取り、体にすっぽり収まるように抱きかかえてやる

「そういえば晩御飯の分のストック無かったな…買いに行かな」

でも正直、外に出たくはない

あれならいっそ、潤に頼んで買って来て貰おうかな

どうしようと悩んでる時間も勿体ない

立ち上がってベッドの方へ向かい、スマホを手に取ると即座にパスワードを解除するなりアプリを開いて、潤へメールを送る

それから十数分して返事が返って来た

メールを見れば《分かったよ。いつもの奴で良い？》という内容で、僕は《うん》とだけ文字を打ってメールを送り返してやった。