短編集の主役も我々だ？ (ページ7)

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A目線

私のせいだ。私のせいで、シッマが。

A『…………』
tn｢鍵開けられる所、探そう。｣

ｶﾁｬﾘ

ut｢子供部屋？｣

ｶｻｯ

A『ﾋｯｯ』
？｢おねーさん達、誰？｣
A『…子ども…？』

tn｢…何でこんなとこに…｣ｼﾞｯ
？｢おにーさん達怖い。｣ｻｻｯ
A『え？…怖くないよ。』

tn｢…ははっ、俺らじゃ駄目か。A、頼むわ。｣
A『うん、分かった。…君はどうしてここにいるの？』

？｢あの、おのね！ぼくね、おにーちゃんとかくれんぼしてたんだけど、なんか、青いのがいて、おにーちゃんがぼくを守って…うぅぅ…｣

A『そっ…か…大丈夫、君のせいじゃないよ。おにーちゃんの為にも脱出しようね。おにーちゃんも、君のこと、きっと大好きだよ。』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
A『あ…』ﾎﾟﾛｯ

その言葉は小さい子に言っていたはずなのに、
その言葉が私に言い聞かせているみたいで。
いや、泣いている場合じゃない。

ｺﾞｼｺﾞｼ

A『…君のお名前は？』
？｢僕ね！呂戊太！｣
A『変わった名前だね。いいと思う！』
rb｢えへへ。｣

A『私はA。あっちのおにーちゃんが、トントン。その隣がだいせんせい。その隣がゾムだよ。怖くないから、安心していいよ。』
rb｢うん！Aおねーちゃん！｣

少しだけ、元気が出てきた。
それは皆も同じようだ。

A『…どこ行こう。とりあえず、子供部屋？から、出ようか。』
ut｢せやな。はよいこ。｣ｶﾞﾁｬｯ

ｶﾞﾊﾟｯﾊﾞｸｯﾋﾞﾁｬ

A『！！いやぁぁぁ！！』
rb｢おねーちゃん？どおしたの？｣
zm｢ｯ!｣
tn｢見ちゃ駄目やｯ!｣ﾊﾟｼｯ

鬱は頭を食べられていて、頭からは上はなく、赤い液体が噴水のように吹き出ている。
トントンは呂戊太君の目に手を当ててくれている。
私が、今度こそ、今度こそはしっかりしなくちゃ。

A『…皆！こいつは鬱に夢中になってる！横、すり抜けるよ！』
tn｢！A……分かった。俺とゾムから行く。A、呂戊太君は頼んだ。｣

ｽｯ

無事に横をすり抜けられたようだ。
A『…呂戊太君、目、瞑っててね。おねーちゃんの手、離さないでね。』
rb｢うん！｣

ｽｯ

A『…行こう。』

ﾀｯﾀｯﾀｯ

A『この部屋に隠れよう。』

ｶﾞﾁｬｯ

A『…ごめん、うつ。』ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ
A『うぅぅぅ、また、救えなかった。』ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

tn｢Aのせいじゃあらへん。絶対、脱出しような。｣