短編集の主役も我々だ？ (ページ42)

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A目線

ふふーん♪今日はシャオロンに呼び出されちゃった！しかも、家に！きゃー！

ｶﾞﾁｬｯ

A『おじゃましまーす！』
sya｢A！よく来てくれたなあ！｣

とってもニコニコしている。なんかいいことがあったんかな？
ニコニコしすぎて、逆に怖いくらいww

sya｢A、とりあえず、そこ座っといて。確か、メロンソーダ好きよな？準備してた。｣
A『うん！メロンソーダ大好き！…でも、珍しいね！シャオロンが準備してくれてるの！』

sya｢今日は気分がいいからな！ほいっ！｣ｺﾄｯ
A『きゃー！おいしそっ！いただきまーす！』ｺﾞｸｺﾞｸ

ん？なんか粉っぽい？ま、いいや。
…ヤバイ。死ぬほど眠い…急に来たな。

sya｢ん？眠いん？｣
A『あ、うん、ごめん。３時に寝たからかな？へへ…』

sya｢ちょっと経ったら起こすから、寝てていいで！｣
A『ん。じゃ、ちょっとだけ、おやすみなさい。』

A『んう、寒い…』

ここ、どこだろう？怖い。寒い。コンクリートの床、壁。
確か、シャオロンの家にいて、そのあとが思い出せない。

sya｢あ、起きたんか！｣

A『あ、シャオロン、ここどこ？今何時？
そろそろ帰らないと…』
sya｢？家はここでええやろ？何言ってん？｣

A『は？』
sya｢あ、金の心配は無用やで。｣
A『か、帰して？』

ﾄﾞｶﾞｯ

『い″っ！な、どうして殴るの？』

痛い。痛い痛い。頬を殴られ、口の中が切れたのだろう。
口の中が鉄の味でいっぱいだ。
痛くて、驚いて、涙が出る。

sya｢は～！やっぱその顔や！｣

A『……どういう…こと？』
sya｢Aの、苦痛で歪む顔がかわいくて……///
これ、恥ずいな。｣

苦痛で歪む顔じゃなければ、よかったのに。
怖い。痛い。隙を見て、逃げなければ。

走る準備をして走った。

が、そんな努力もむなしく、足を掴まれた。
シャオロンの拳は高くあげられている。

恐怖から、目を瞑っていたが、痛みがこない。
おそるおそる、目を開けた。

sya｢…ま、今日は初日やし、やめとくか。と、
その前にA！これ、着けてや！着けなかったら、分かるよな？｣

シャオロンに渡されたのは、黄色でフリルがついている、可愛らしい首輪と、金属製の足枷と手枷だった。

私は逃げられないことを察した。
もう、私は彼に逆らうことができない。

私は彼の、忠犬なのだ。