短編集の主役も我々だ？ (ページ27)

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ut目線

今日の昼の話なんやけど。
俺が何気なく散歩しててん。そしたら、彼女に会った。
それで、｢カナちゃん｣って呼んだんやけど、｢カナちゃん｣は、元カノの名前で、呼び間違えてん。

そしたら、ぶちギレられて、｢あんた、生きてる意味あるの？｣って言われちゃって。

それで、考えてみたんよ。
あれ？どうして僕は生きてるんだろう？
僕は生きててええんか？って。

でも、生きてる意味が分からなくなって、ここにやけ酒しに来た。

こんな感じ。

ut｢…僕、最低よな。｣
A『そんなことないよ！…名前間違えたくらいで怒るとか………はー、これだから女は…！！』

ut｢Aちゃんも、女の子やん。｣
A『確かに！』
ut｢くはははっ！なんか悩んでるのバカらしくなってきた！｣

A『飲も！鬱の金でさあ！』
ut｢なんで！？ま、いいけど！チーノ！酒いっぱい！｣
cn｢俺マスターだけど、混ぜてやぁ！｣

A『え？やだ。』
cn｢ﾅﾝﾃﾞﾔｯ｣
A『うそうそ。皆で飲もー』

そう、あの日は結局酒の勢いでAちゃんとワンナイトラブしたなぁ。

…そして、あの日の翌日にAちゃんは、俺の家から居なくなっていた。
…行方不明とかではないけど、俺の友人にAちゃんの居場所を知ってる奴はいなかった。

その日から胸にぽっかり穴が開いた。

同時にこの胸の穴を誰かに、埋めてもらいたくなって、浮気をはじめた。
けど、結局誰も癒してくれなかった。

いつかまた、会える日が来るとええなぁ。
Aちゃん。また、チーノのバーで飲もうや。
…僕が奢ったるから。

この浮気グセは酒のせいやから。