短編集の主役も我々だ？ (ページ26)

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お酒のせいにして　ut ページ26

A目線

A『くぁっーーー！ねぇーー？チー……あ、マスタァー！聞いてよー！あのね？彼氏いたんだけど、今日フラれて…！それでね？理由聞いたら、｢お前を女として見れないから｣だってぇー！酷くない？殺すわ！あいつぅー！』

マスター｢はいはい、冷えたウイスキーでええ？｣
A『いやいや、まずウイスキー冷やさんし。』
マスター｢…また新しいの探せばええんちゃう？｣
A『うーん…めんど。どうせなら、かっこいい人がナンパでもしてくんねぇかなぁ？』

？｢マスター！彼女に合うお酒を一杯。｣
A『そうそう、あんな感じで私にも春が来ないかなぁ。』

マスター｢いや、お前に頼んでたで。良かったやん。中々顔もよさそうやで？｣
A『え？私？…ガティ？』(/ω･＼)ﾁﾗｯ

びゃぁぁ！
顔が好み！好き！
…でも、それと同時に少し不安を感じた。
…気だるさを残した瞳は少し濁っていて、寂しそうだった。

マスター｢ほい。｣ｺﾄｯ
A『あの…ほんとにいいんですか？』
？｢え？もちろん。こんなに可愛らしい女性がいて、お酒の一杯も奢らないなんて、無礼にも程がありますからね。｣

A『…そう、ですか…』
マスター｢どした？なんや、かっこいい人の前では、敬語かぁ？｣

A『いや、その、初対面の男の人……そんなに得意じゃなくて…チーノは、中学の頃から友達だったから大丈夫なんだけど…』
マスター｢あ、そうなんや。大人になってから、ダメになったん？｣

A『うん。酷いこと言われたから、ちょっとトラウマ。』
？｢大丈夫。僕はそんなことせぇへん。｣

A『…関西弁出ちゃってます。私はそっちの方が距離が近くて好きだけど。』
？｢あ。｣
？｢まあ、とりあえず自己紹介しよや。｣

A『えっーと、私はAAです。24歳です。よ…』

やめとこ。
ここで、余命ありません。
なんて言っても、2人を困らせるだけだから。

？｢あれ！？僕と同い年なんか！てっきり、二十歳くらいかと……僕は鬱。よろしくな？｣

A『鬱さん…なんか、疲れてませんか？もしくは、嫌なことでも、ありました？』
ut｢…そう見える？｣

A『…はい。』
ut｢初めてやな。俺が疲れてるの見抜ける人。｣
ut｢僕の愚痴、聞いてくれる？……あと、敬語なしでええよ。｣
A『あー…待って。…もうちょい酔ってから、愚痴は聞きたいかな？』ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ

頭がふわふわする。
よし。

A『いいよぉー！聞いてあげる。』