彼らは至って真面目です X ページ30
うんうん悩んで決めたドレスを撮影所である例のドレスショップで初めて合わせた時、柄にもなく色んな人に見せびらかすくらいには舞い上がってしまった。
黒のプリンセスライン。デコルテを大胆に見せながらいやらしくないデザインで、上半身にはこれでもかと言うほどに華やかな金色の刺繍。この色合いをグルさんっぽいと思ってしまった私だったが、だからこそこのドレスを選んだのだからそれもまた当人に見せびらかすつもりだ。スカートの裾部分も同じ金色の刺繍がほどこされ、背中は編み上げになっている、全体的に華やかさは忘れていないが落ち着いた印象を与えるドレスだ。
「うーん、私の髪色目立つなぁ」
「お似合いですよ、ノーチェ様!」
「鮮やかなオレンジに対して黒のドレス、素晴らしいデザインをお選びくださいました!」
「えへへ、そぉ?」
ドレスに合わせて髪やメイク、足元はおまかせして、ついに撮影へと移ることになる。そこで初めて、見事パートナーに選ばれたグルさんと対面だ。
─あのあと、一週間何をしていたのかというのをぺ神に聞いた。誰が私のパートナーになるかを競っていたらしく、そのジャッジをぺ神と、なんとくられ先生まで巻き込んでやっていたらしい。謎に対応が柔らかいなと思っていたのはどうやら勘違いではなかったらしい。
私は少し緊張しながら、もう一度隣の鏡に自身を写す。……うん、きっと変じゃない。グルさんだって褒めてくれる。
私は正面の扉を開け、いつもより少しだけ高くなった視界に少々危なっかしくなりながらも真っ直ぐ歩いて行く。
少し歩いて、撮影をする部屋の前に辿り着いた。そこからはあの聞き慣れたバリトンボイスも聞こえてきて、私は大きく深呼吸を二回して、よしと意気込み部屋へと入る。
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うんちっち - 面白い 更新頑張って (2019年10月19日 23時) (
レス) id: 473868f78a (このIDを非表示/違反報告)
メビ(プロフ) - 久しぶりの更新ですね！これからも無理しない程度に頑張ってください！ (2019年7月28日 6時) (レス) id: ee2ddb04ba (このIDを非表示/違反報告)
いずも(プロフ) - 好きです尊い話好きすぎます！ (2019年7月15日 0時) (レス) id: e6422e1b57 (このIDを非表示/違反報告)
みふぇ(プロフ) - 好きです (2019年7月13日 1時) (レス) id: df5efd99d9 (このIDを非表示/違反報告)
hasuki- - 初めまして,この小説は時々シリアスを入れてくるから,私がある意味死にそうになりました。これからも頑張ってください， (2019年6月7日 0時) (レス) id: e55a71c11d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中沢 琴葉
| 作成日時：2019年5月6日 13時
