彼らは至って真面目です II ページ22
仕方なくペンを置いたトントンはノーチェが彼に突きつけた手紙を手に取りさっさと読んでいく。その顔がどんどん曇っていく様子は先程のノーチェとは正反対だ。
だが、手紙の文字も終盤に差し掛かったところでトントンは突如立ち上がった。
そしてノーチェに向かって言う。
tn「許可!!」
「やったぁー!!」
gr「え、何??」
tn「グルさんちょっと」
gr「お、おん」
はしゃぐノーチェをほったらかして部屋の隅へと退けた二人はこそこそと話す。
tn「グルさん手紙は?」
gr「全く何にも見てへん。やから、何のことやら」
tn「あんな……まあアイツがはしゃいどる通り、ドレスショップのモデルにならんかっちゅー内容やったんやけど…… それに付随して、俺たちの中から一人、パートナーとして隣に立ってほしいんやと」
gr「なんだと!? そりゃ戦争だ!!」
「えっ、戦争!? 私のモデルのお仕事の話は!?」
gr「いや血は流れん戦争や……お前は心配せんでええ。これは俺たちの問題やねん……」
「?? ああそう…… んでさ、このパートナーについてやねんけど」
tn「そこは保留にさせてくれ。大丈夫、打ち合わせまでには決める!!」
「お、うん? うんわかった。んじゃこれ受けるって返事書いてくるわ!」
ノーチェはそう言ってスキップでもするような足取りで書記長室から出て行った。
その様子を見送って少ししてから、グルッペンとトントンは顔を見合わせた。
tn「して、グルさん」
gr「なんやトン氏」
tn「俺は正々堂々戦ってアイツの隣に立つんが、男ってもんやと思うねん」
gr「おっ、豚が何か言ってらぁ」
tn「おい?」
gr「いやでも同意する。……誰がアイツに相応しい男か、この際決めようやないか」
書記長室に響く不穏な笑い声とどす黒いオーラ。それをダクト内で見ていたゾムは、ニヤリと笑って談話室への通路をいそいそと辿った。
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うんちっち - 面白い 更新頑張って (2019年10月19日 23時) (
レス) id: 473868f78a (このIDを非表示/違反報告)
メビ(プロフ) - 久しぶりの更新ですね！これからも無理しない程度に頑張ってください！ (2019年7月28日 6時) (レス) id: ee2ddb04ba (このIDを非表示/違反報告)
いずも(プロフ) - 好きです尊い話好きすぎます！ (2019年7月15日 0時) (レス) id: e6422e1b57 (このIDを非表示/違反報告)
みふぇ(プロフ) - 好きです (2019年7月13日 1時) (レス) id: df5efd99d9 (このIDを非表示/違反報告)
hasuki- - 初めまして,この小説は時々シリアスを入れてくるから,私がある意味死にそうになりました。これからも頑張ってください， (2019年6月7日 0時) (レス) id: e55a71c11d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中沢 琴葉
| 作成日時：2019年5月6日 13時
