常識 ページ10
｢…アホなのか？それともお前達はそれが常識なのか？｣
あれから１日。私は大量の書類を手に聞く。それを持ってきた２人は何が駄目なのかわからないと言いたげな顔でこちらを見つめてくる。ふざけていないんだろう。本気の顔だ。
｢はえ？｣
｢…というと？｣
｢期限がこれは…１週間後、こっちは２週間後だぞ？分配してやればいいだろ？なんで一気に終わらせてるんだ？｣
異動報告書、引き継ぎ指示、就任承諾書、その他諸々の書類全てを、１日と少しで終わらせた。褒めるべきなのか？いや、どう考えてもおかしいだろう。この２人には全く似合わない言葉だが、敢えて言うなら頭が悪い。夜も深いのにわざわざ書類を持って来るのもおかしい。明日で全く構わないのに。
｢ああ…悪しき風習だな｣
｢期限に関係なく、渡された書類はできるだけ早く、ってな｣
苦笑い、慣れた様子で笑った。私が見えている２人のつらさは、所詮上辺だけのものなのだろう。私が感じる何倍もの理不尽を、こいつらは耐えてきた。
２人が無能であれば、ここまで期待はされなかった。すぐに見放され、ろくな仕事も与えられずに過ごしていただろう。できてしまうんだ、２人には。そして、勤勉で真面目。だから期待され、すぐ無理をさせられる。
怒りが込み上げる。どこにぶつければいいのだ、この強い憤りを。ふつふつと溢れる感情を抑えるため、深く息を吸い込んだ。
｢はー！次から止めろ。お前達寝てないだろ｣
｢平気ですよ。まだ１日｣
｢アホ。寝なさい。私達はいつ仕事に出されるかわからないんだ。できるだけ、短いスパンで健康を維持して｣
｢了解でぇす。…あんたは糞上司に当たらんかったん？｣
｢まあな。というか私にそんなことしようと思うやつもいなかったんだろ｣
｢ああ、なるほど｣
王族との繋がりのある人間に無礼なことなどすれば首が跳ぶのは直ぐだろう。誰が考えてもわかる。流石に軍にはそこまでの阿呆はいなかったようだ。
｢あと一気に書類が来ると私のモチベが下がる。積極的に止めておけ｣
｢知るかっ！｣
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･=･ - 野蛮人と愉快な仲間たちさん» 了解しました。作品の投稿、楽しみにしております。 (2019年9月22日 11時) (
レス) id: 457d32d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - ･=･さん» こちらこそありがとうございます！わかりました、一文程追加させていただきますね。今はまだ下書き中ですがイラストを描いていただいている方のイラストが出来上がり次第このサイトに投稿予定です。 (2019年9月21日 13時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
･=･ - 野蛮人と愉快な仲間たちさん» ご説明ありがとうございます。 そういう事でしたらご自由に使って頂いて結構です。ただし、パクリ疑惑を無くすためにも設定を借りている、等の一言を作品のどこかに記載して頂けると助かります。 私も是非作品拝見したいのですが、このサイトで投稿なさるご予定ですか？ (2019年9月21日 10時) (レス) id: 59aa6484cf (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - 纏めますと、「王直属の何でも屋」+「弾劾などを行う部隊」＝『軍のお掃除屋』。ですがこちらをメインで小説を書くわけではなく、今書いている小説の中に後付けとして組み込みたいと思っております (2019年9月20日 10時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - ･=･さん» すみません、完全にこちらの説明不足でした。いわゆる掃除屋というのは「王直属の何でも屋」に加えて「弾劾などを行う」部隊というものを私目線では＝軍の掃除屋と捉えています。なので、あくまでその「軍の掃除屋」としての機能をお借りしたいと思っております (2019年9月20日 10時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：･=･ x他1人 | 作成日時：2019年7月7日 0時
