朝食 ページ44
｢ちょっと出てくる｣
｢ん。いつ帰んの？｣
｢ん〜…明日か？何か緊急の事件あったら適当に頼む｣
｢おっけ〜｣
･
･
･
食堂の扉を開ける。コーヒーとトーストの香りが鼻腔をくすぐり、残っていた眠気を連れ去った。目を擦り、席を見ると見慣れた彼女の姿はなくそこにいるのは大先生とゾムのみだった。朝食で彼女の姿を見ないのは初めてかも知れない。
｢よう。先輩は？｣
｢お、はよ｣
｢おはようグルちゃん。Aちゃんは出かける言うてたで｣
クロワッサンを齧った大先生は、書類を見ながらそう言った。２人以外の他のメンバーはまだ朝食を取っていない。こんな早くから１人でどこに。仕事のリストを頭の中で確認するも、何か予定があるとは聞いていない。じゃあ大した用事でもないんか。気まぐれなとこもあるし、仕事だったら流石に１人では行かない。いつ命を狙われてもおかしくない自覚はあるだろう。…まあ、あいつの場合１人でどうとでもなるんだけど。
自分の席につき、熱いコーヒーを一口飲んだ。横のゾムの席にはたくさんのパンケーキが積んであり、朝からそんなに食うのかと最初は驚いたものだが、今となってはもう慣れたのもだ。パンケーキの付け合わせのフルーツを隠れて１つ摘まむ。美味しい。
｢どこにか行ったか聞いたか？｣
｢いや？子供やないし平気やろ｣
｢そうだな｣
ゼンメルをちぎって、口の中に放り込んだ。麦の香りが口の中一杯に広がり、腹が満たされていく。どんなパン屋より、ここのシェフの腕は良い。ディナーも、もちろんデザートも。本当にいい職場だ。大先生もゾムも、初めて朝食を食べた時にはその美味さに驚いていた。大先生などここに来てから体重が５キロ戻ったと言っていた。
暖かな食事、健康的な生活。ああ、やっぱり素晴らしい。使われるのなら、ああいう持ち主の元でないと。
｢ゾムさん、グルッペン今フルーツ取ったで｣
｢へ？欲しいん？あげますやん｣
｢あーいやいや、いいから｣
｢遠慮せんでええって！ほら、もっと食べてや｣
｢遠慮とかじゃないから！｣
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･=･ - 野蛮人と愉快な仲間たちさん» 了解しました。作品の投稿、楽しみにしております。 (2019年9月22日 11時) (
レス) id: 457d32d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - ･=･さん» こちらこそありがとうございます！わかりました、一文程追加させていただきますね。今はまだ下書き中ですがイラストを描いていただいている方のイラストが出来上がり次第このサイトに投稿予定です。 (2019年9月21日 13時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
･=･ - 野蛮人と愉快な仲間たちさん» ご説明ありがとうございます。 そういう事でしたらご自由に使って頂いて結構です。ただし、パクリ疑惑を無くすためにも設定を借りている、等の一言を作品のどこかに記載して頂けると助かります。 私も是非作品拝見したいのですが、このサイトで投稿なさるご予定ですか？ (2019年9月21日 10時) (レス) id: 59aa6484cf (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - 纏めますと、「王直属の何でも屋」+「弾劾などを行う部隊」＝『軍のお掃除屋』。ですがこちらをメインで小説を書くわけではなく、今書いている小説の中に後付けとして組み込みたいと思っております (2019年9月20日 10時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - ･=･さん» すみません、完全にこちらの説明不足でした。いわゆる掃除屋というのは「王直属の何でも屋」に加えて「弾劾などを行う」部隊というものを私目線では＝軍の掃除屋と捉えています。なので、あくまでその「軍の掃除屋」としての機能をお借りしたいと思っております (2019年9月20日 10時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：･=･ x他1人 | 作成日時：2019年7月7日 0時
