交渉 ページ43
｢んー…｣
悩む。
一枚の書類を睨み、目を閉じ、考え、それでも答えが出ない時もある。今がそれだ。
談話室のソファにぐったりと凭れかかる。それを見たコネシマが、静かに笑った。ああ、そうか。コネシマならなにか良い案を出すかも知れない。コネシマは手入れしていた銃を置き、こちらに手を伸ばした。
｢なに？悩み事か。見してや。あ、いや。見せれるやつ？｣
｢これ。私、交渉とか苦手なんだ｣
戦争によって武器の需要が高まり、それに伴う値段高騰の知らせ。最近では銃器の値段は去年の倍にまでなっていた。ここに個別で武器を回してくれている商人の生活もあるだろうが、正直これなら他に頼んだ方が安く済む。しかし、ここの武器は質が良い。
そんな悩む私をよそに、コネシマは書類を軽く読み、幾つか質問をした後、バッサリと言い捨てた。
｢んー…。まあ一番効用が大きくなるのはあれやな。この意見を断ち切ることやな｣
｢…それはあまり。前代からお世話になってる人だ｣
父の組織でも武器はそこに任せていたらしい。しかし、娘だからと強気でいるのか、本当に金額を上げないといけないのか。そこが悩み所で、私にはわからない所でもあった。
しかし、それでもコネシマの意見は変わらず。
｢お世話もなにも、金と武器を交換するだけやろ｣
効率だけを考えたらそうに違いないが、やはりこいつ心が無い。私と同じで交渉は向いていないな。
｢駄目だ。敵になられたら本当に怖い。受け入れするかぁ…？トントンにも聞いておくか…いや｣
トントンになんでも聞けばいいという訳でもない。私はあいつらに頼りすぎだ。仕事が増えるのなら、人員を増やす。それが一番だろう。
｢なるほどな…。経理と交渉役が要るんやな｣
｢お前できる？｣
｢…いや、難しいな。やっぱ専門職を設けて、やらせるのが一番ええ、と思う｣
｢そうか…｣
組織には経理と交渉は欠かせないのか。成る程。また人を探さねば。今度は強くなくてもいい、知識を連れてこよう。
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･=･ - 野蛮人と愉快な仲間たちさん» 了解しました。作品の投稿、楽しみにしております。 (2019年9月22日 11時) (
レス) id: 457d32d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - ･=･さん» こちらこそありがとうございます！わかりました、一文程追加させていただきますね。今はまだ下書き中ですがイラストを描いていただいている方のイラストが出来上がり次第このサイトに投稿予定です。 (2019年9月21日 13時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
･=･ - 野蛮人と愉快な仲間たちさん» ご説明ありがとうございます。 そういう事でしたらご自由に使って頂いて結構です。ただし、パクリ疑惑を無くすためにも設定を借りている、等の一言を作品のどこかに記載して頂けると助かります。 私も是非作品拝見したいのですが、このサイトで投稿なさるご予定ですか？ (2019年9月21日 10時) (レス) id: 59aa6484cf (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - 纏めますと、「王直属の何でも屋」+「弾劾などを行う部隊」＝『軍のお掃除屋』。ですがこちらをメインで小説を書くわけではなく、今書いている小説の中に後付けとして組み込みたいと思っております (2019年9月20日 10時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
野蛮人と愉快な仲間たち(プロフ) - ･=･さん» すみません、完全にこちらの説明不足でした。いわゆる掃除屋というのは「王直属の何でも屋」に加えて「弾劾などを行う」部隊というものを私目線では＝軍の掃除屋と捉えています。なので、あくまでその「軍の掃除屋」としての機能をお借りしたいと思っております (2019年9月20日 10時) (レス) id: af770bb773 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：･=･ x他1人 | 作成日時：2019年7月7日 0時
