心が８個 ページ9
kn「おい、A！」
部活の終礼が終わり、いつもAがいる校門にいくとあいつがいない。
kn「どこいったんや…あいつもしかして卒部式で泣いた、とかないよな…」
Aを探すために校舎へ入った。
もう日が暮れていて少し薄暗くなった校舎は俺の恐怖心をあおるには十分だった。
kn「Aー！Aーどこおんねやー」
音楽室の扉に手をかけると鍵がかかっていなかった。
もしかして、倒れてんのか
なんて考えが頭によぎる。
kn「A！」
教室の中には誰もいなかった。いや、誰もいないように見えた。
ベランダへ行く扉が少し開いていてカーテンが揺れていた。
楽器の箱の間を通り抜けてベランダへと向かう。
kn「誰か、いるのか？」
ベランダをちらり、と除けばうずくまったAがいた。
kn「！？お、おい。A？大丈夫か」
『ん…シッマ？』
少し鼻にかかったAの声。
あげた顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
卒部式で悲しくて泣いたのか、
俺に今日屋上で話してくれたことで泣いたのか
俺にはわからなかった。
kn「帰るぞ。」
何か声をかけれたらいいのに。
俺は何も言えなかった。言っちゃダメだって思った。
あんなにボロボロになって泣いているAを慰めるなんて俺にはできなかった。
『シッマ。あのね、私ね…』
kn「なんや。」
『お、怒ってる？ごめんねシッマ。私さ今日いろんなことがあってそれで…』
声が震えていた。俯いてAの陰の下にぽつり、ぽつりと何かが落ちていった。
kn「やから、なんや。」
『だから…』
kn「ほんま、お前は自分で抱え込みすぎなんや。誰かに頼ったっていいんやぞ。」
これが、この言葉が今の俺が言える最高の言葉。これ以上のこと俺は言えない。
kn「帰るぞ。今日の夜会うか。公園で待ち合わせな。」
『…何時？』
kn「せやな…九時くらいでええやろ。」
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ぜろ(プロフ) - クロノスさん» うわん…ありがとうございます。クズシマちょっと笑っちゃいましたｗ (2020年1月24日 14時) (
レス) id: 245f42d98f (このIDを非表示/違反報告)
クロノス - よかったですわ マジで （タイトルのとこのコネシマ の英語『クズシマ』と読んだなんて言えない、、） (2020年1月12日 4時) (レス) id: 25a024680a (このIDを非表示/違反報告)
ぜろ(プロフ) - 無色さん» コメントありがとうございますぅうう( ;∀;)二人ともＥＮＤ１では幸せな…はず！です(´・ω・) (2019年12月15日 17時) (レス) id: 245f42d98f (このIDを非表示/違反報告)
無色 - すごいいい話でした！軽く泣きかけました(￣▽￣;)二人とも幸せになっているといいな（´・ω・｀） (2019年12月13日 15時) (レス) id: 3580e498d4 (このIDを非表示/違反報告)
ぜろ(プロフ) - 美希さん» このお話のシッマさん、過去には心あったっていう設定なんです！ここから少しずつタイトルの意味、分かっていくので！！！！楽しみにしていてください！美希さん、コメントありがとうございます！ (2019年2月7日 14時) (レス) id: aa0aa3566b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぜろ | 作成日時：2018年11月4日 22時
