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「どうして！！」
戦う、と言って聞かないA。
「ずっと訓練頑張ってきたし…ゾムさんとも模擬戦した！！足でまといにはならないでしょ！？」
「今回の相手は今までとは違うんや！！絶対にあかん、お願いやからすぐ避難してや！！！」
そう懇願しても引いてくれないA。
こんなことをしている間にも、α国は確実に我々国を追い詰めている
「…あのな、確かにAは小隊長ぐらいの実力があるかもしれへん。…でも、中隊長ですら歯がたたんかったんやで？…駄目や、絶対駄目。」
既に小隊と中隊が1つずつ潰された、と言うと「尚更人手がいる」と言い始める始末。
「駄目だ」と言い張れば、ぐっと一瞬唇をかんで口を開く。
「ずっとずっと、父さんの言うこと聞いてきたのに…！父さんが仕事忙しくて構ってくれなくても、どんなに寂しくても我慢してた！！父さんの言うこと聞いていい子でいたのに…！！こんな時ぐらい、私の言うこと聞いてよ！！！」
その言葉に一瞬息が詰まる。
Aがそんなに我慢していたなんて知らなかった。
途端に後悔の思いが心の中で渦巻き始めるが、今はそれどころではない。
後悔の思いを心の奥底に押し込み、言葉を返す。
「それとこれとはまた別や！今はそんなこと言っとる場合ちゃうやろ！！……頼むから、言うこと聞いてや…」
床に小さな染みができ、自分が泣いていることを理解した。
あまり泣かないはずなのに、なんで僕はいま泣いているのだろう…
僕の涙を見て驚くも、「それでも戦いたい」というA。
すると唐突に、「……ごめん、父さん」といって外に向かって走り出した。
「A！？」
慌てて追いかける。
戦場に行く気だ…止めなければ。
「とめないで父さん！！」
すぐに追いつき、腕を掴めばそう言って暴れ出すA。
何か言っても聞こうとする素振りすらみせない。
「………ごめんな。」
ﾊﾞﾁｯと痛々しい音がして、Aの体が床に崩れていく
床に倒れる前に抱きとめ、もう一度「ごめん」と謝った。
僕の右手にはスタンガン。
近接が苦手な僕の必需品だ…本当は使いたくなかったが、仕方がない。
Aの命には代えられない
「…それじゃ、頼んだでセレナちゃん。」
「はい…。ご武運を、鬱様。」
地下の隠し部屋。
そこに2人を隠し、セレナちゃんにAの事を頼む。
「もし僕が帰ってこんかったら……なんでもない。じゃ、行ってくるな」
そう言って隠し部屋の扉を閉め、戦場へと駆け出した。
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すみれいん(プロフ) - 読み返すと先の内容がわかっているため涙が出ます。違う、そうじゃない、違うんや…とつ 呟きながら読ませていただいてます！ (2020年10月3日 21時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - 涙が凄い出てくる....ヤバイ、とっても良い作品でした。 (2020年3月10日 14時) (レス) id: a5ab59d983 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - あっ......ちょっとさっきの文章だめでしたかね...？すみません (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - た。感動しました！ありがとうございます！ (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - え..何この物語凄い...！！最後のこの話終わってないやんけっ！！やべぇ！！ってなった時、心が射抜かれた感じでめっさ衝撃的でした！！...あと、私事ですが「金を運んでんの馬なんじゃね？？いやそれは無いか....っえ！？馬じゃん」ってなってすっごく喜んでしまいまし (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音羽リン
| 作成日時：2019年12月21日 11時
