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震える手で受信ボタンを押す。
すると、恐怖を無理矢理押し殺したような震えた声が聞こえてきた。
《こちら第2中隊長。報告します、先発しました第5小隊…小隊長含め全滅。私率いる第2中隊もまもなく全滅いたします。総統閣下、お仕えできて幸せでし……(ﾌﾟﾂｯ》
突如受信が途切れる。
理由は分かっていた……壊滅したのだ。
戦争開始わずか20分で、小隊1つと中隊1つが全滅。
その数約310人。
洗練された310人もの兵士が、20分足らずで命を奪われた。
その事実に唖然とする。
こうなってしまえば、我々国が制圧されるのも時間の問題だった。
「…役割はいつも通りだ。今回も必ず勝利を収める…行け。」
先程の報告などまるで聞いていなかったかのようにそう指示を出すグルさん。
その言葉に一瞬目を見開きながらも、次々と幹部達は持ち場へと走っていった。
…グルさんのことや、何か作戦があるに決まっている。
大丈夫、今回も勝てる……
1度大きく深呼吸し、持ち場に向かう為総統室を出た。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「…父さん！！」
「…A！？」
総統室から出た途端、廊下の奥から走ってきたのはA。
何故ここに居る、非戦闘員はとっくの昔に避難したはずなのに…。
「何してんねん！？なんで避難してないんや！！」
「鬱様、すみません…私が至らぬばかりに。」
Aの後から遅れて息を切らしながらやってきたのは、今はAの専属お世話係となっているセレナちゃん。
セレナちゃんも非戦闘員だから避難するはずなのに…なんで。
「A様がどうしてもお父様に会いに行くとおっしゃったので、心配で…」
そう言って申し訳なさそうにするセレナちゃん。
そんなセレナちゃんに目もくれず、Aは剣を片手に訴えた。
「私も戦う！！」
「何言うてんねん…！？駄目に決まっとるやろ！！」
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すみれいん(プロフ) - 読み返すと先の内容がわかっているため涙が出ます。違う、そうじゃない、違うんや…とつ 呟きながら読ませていただいてます！ (2020年10月3日 21時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - 涙が凄い出てくる....ヤバイ、とっても良い作品でした。 (2020年3月10日 14時) (レス) id: a5ab59d983 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - あっ......ちょっとさっきの文章だめでしたかね...？すみません (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - た。感動しました！ありがとうございます！ (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
のと(プロフ) - え..何この物語凄い...！！最後のこの話終わってないやんけっ！！やべぇ！！ってなった時、心が射抜かれた感じでめっさ衝撃的でした！！...あと、私事ですが「金を運んでんの馬なんじゃね？？いやそれは無いか....っえ！？馬じゃん」ってなってすっごく喜んでしまいまし (2020年1月3日 14時) (レス) id: 2f54580e61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音羽リン
| 作成日時：2019年12月21日 11時
