煙草の香り ページ28
『お邪魔しま〜す…』
ni「ちょっと散らかっとるけど…。その顔、化粧おちるやろうけど拭き」
『うん…ありがとう。兄さん』
兄さんの家は少し煙草の香りが漂っていて、散らかっているとはいったものの、そこまで気にするものは何もない、むしろ私の家よりきれいだと思う…いや、あれは…グルッペンたちが来たせいでもあって…
ni「泣き虫なん、変わってへんのやな」
『だいぶなおりましたが!?』
ni「ほんまに?すぐ泣く子やったから、そのイメージが定着してるから怪しく感じるな」
『ひどい…というか、兄さん家綺麗だね…』
ni「そうかなぁ、自分じゃわからんわ。まぁ、玄関でおってもあれやし、中入って」
『うん…』
お言葉に甘えてスタスタとリビングの方へと歩く。もっと遠慮して入れって思うかもしれないけど長い付き合いだしいまさら気を使う必要もないと思う…兄さんなら許してくれるさ…
ni「ほんま、警戒心ないんも変わらへんのやなぁ」
『えっ、にいさ…』
ni「ごめん、すこしだけ…こうさせて」
『お、おう…』
後ろから抱きしめられ兄さんの弱々しい声に思わず適当な返しをする。もっと可愛らしい反応できんかったんか私…別に抵抗する気はないし、構わない。それにしても兄さんは本当に煙草の臭いが染み付いている。煙草の匂いには周りに吸う人が多い分別に大丈夫やけど、兄さんのは懐かしい
『兄さん…』
ni「ごめん、苦しかったか?」
『いや、べつに…』
顔を軽く歪ませながらぎこちなく笑う兄さんになんて声を掛ければいいんだろうと、考えてしまう私…兄さんだってずっと苦しかったんだ、私達から離れて生きてきて、偶然にも私と出会ってこうして家に招いて…どんな気持ちかな、泣いてしまった私を嫌々連れてきたかもしれん、昔から弱いままで、今も何もしてあげれへん
『(ごめん、兄さん)』
もっと、気の利いた事も見てみぬふりもできたはずやのに、できひん私を嫌ってくれて、構わへんから
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なつか(プロフ) - りぃさん» りぃさんコメントありがとうございます…!最近久々に更新いたしました…これからも不安定ですが、話を広げていくつもりです! (2022年10月28日 22時) (レス) id: d906995d1a (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - 久々に見つけて最初から読んでたんですがniさんパート(?)の後が増えている…!?ほんとに久々なので今更かもしれないですが…とても嬉しいです!更新頑張ってください! (2022年10月28日 7時) (レス) @page35 id: 7225d3a88e (このIDを非表示/違反報告)
なつか(プロフ) - 黒さんさん» いえいえこちらこそお力添えできずすみません。一応フォロリクを送らせていただきましたが、もし繋がった際にご本人様やその周辺の方々をフォローしているのが分かり次第外させて頂きますがご了承くださいませ (2021年6月16日 20時) (レス) id: d906995d1a (このIDを非表示/違反報告)
鴉(プロフ) - 黒さんさん» お話の割り込み失礼します。 Twitter内の検索で探すと出てきますよ。普通にGoogleとかで検索しても鍵垢は出てこないです。 (2021年6月16日 20時) (レス) id: 8bfe175764 (このIDを非表示/違反報告)
黒さん(プロフ) - すみません…やっぱり出来ませんでした…これが私のアカウントです@Kurosannda_お手数お掛けしてすみません… (2021年6月16日 20時) (レス) id: cdbe636946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつか | 作成日時:2021年4月11日 2時