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青根君達を背に、引かれるままに連れてこられたのは、何時ぞやの資料室。

入るとすぐに手を解かれ、椅子に座らされた。



「……なんか、ごめん」

「は?」

「いや、いろいろと……」



言いたいことはたくさんあったけど、最初に口から溢れたのは謝罪だった。

さっきの、本来なら二口には全く関係ない。

なのに知り合いの私がいたという理由で、二口はそこに入ってきてくれた。

つまり、彼にとっては面倒事に巻き込まれたようなもんだ。

息をするように、謝ってしまって。



「……いだっ」

「馬鹿じゃねーのお前」



しかし次の瞬間、強烈なデコピンをくらった。

空気がビーンって振動してる気すらする。

おでこがジンジンするくらい痛い。

反論する気すら起きないほど痛い。

どうしてくれる二口堅治。

そんな二口が動く気配があった。

座っているため、いつもより遥か上にある二口の顔。それを睨むように見上げると



「……頼むから、もう謝んじゃねーぞ」



ぶっきらぼうに、そう言った。

目は逸らされたせいで合わなかったけど、気を遣ってくれてるのかな、なんて都合のいい事考えてみたり。

……そんな彼の優しさついでに、もう1つ頼ってみてもいいかな。



「……ねぇ二口」

「あ?」

「謝るのはだめで、泣くのはあり?」

「……おー、泣け泣け」

「あは、言い方……っ、ふ」



緊張の糸が切れてたのを表すみたいに、一気に涙が溢れてきた。

こんなに泣けるんだって、自分でも驚くくらい泣いた。

その間、ただ黙って頭をボサボサになりそうなくらい撫でててくれた二口は、やっぱり結構いい奴。

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花見っ子(プロフ) - 京松(ちかまつ)さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2018年4月2日 13時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
京松(ちかまつ) - にろにー…男前…かっこいい…(文章力低下中)本当惚れr((殴私も笑って頑張っていきたいなぁ…(遠い目)面白かったです!!!更新、応援してます! (2018年4月2日 11時) (レス) id: 6a90a73a4a (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 愛永さん» 二口かっこいいですよね……私もすごい好きです。コメント嬉しいです。完結目指して頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年3月31日 14時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
愛永(プロフ) - かっこいい…!!私、二口くん本当に好きなんですよ!!なのでこの作品、本当に大好きです!!なんか…全体的にありがとうございます…!! (2018年3月30日 15時) (レス) id: ba4d172ca4 (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 有津さん» わぁぁぁぁ……ありがとうございます嬉しいです!コメント感謝! (2018年3月30日 14時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年3月27日 14時

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