検索窓
今日:3 hit、昨日:9 hit、合計:90,428 hit

沼田さん ページ24

体育館の端っこ。

視界を沢山のボールが行き来する。やっぱり外から見てると、うちの部活って人数多いなと思う。



「……なぁ」

「ん?」

「宮下となんかあった?」

「……俺、そんなにわかりやすい?」

「いや、これは俺の勘」



鼻にティッシュ詰め、首に保冷剤を当てる。そんな状態の俺を見るわけでもなく、コートを見たまま白布は興味なさげなトーンで話しかけてきた。

まぁ、いいや。ここまでオープンにしてきたわけで、今更渋っても意味はないんだから話しちまえ。

そう思って、ポツポツと話し始めた。



「……てか事の発端、全部お前じゃん」

「……」

「聞こえてますかー、白布ー……いやいや、まぁ辻君の話はいいとしてさ、なんで俺に好きな奴いる話を本人にしちゃったの??どうしたお前、どうしてくれるの」

「……まぁいろいろあんだよ」

「いろいろとは」

「勝手な事したとは思ってるけどさ……結果オーライだろ」



結果オーライかはよくわからないけどな。

でも一番気になるのは彼女の去り際のセリフ。


『きょ……今日は私、川西さんだから!!』


……これは、どういう意味だったんだろう。いつもの “ 今日は何さん? ” のコーナーの一環としては、なんとなく雰囲気が違った。

いや、可愛かったのは通常運転。でもこれとそれとは話が別というやつだ。

あの流れに照れる必要なかったし、第一いつもは俺が「何さん?」って聞いてるわけだし。



「……なぁ」

「……おー、何?」

「これさ、自惚れてもいいと思うか?」

「……知らね」



白布はさっきと同様、コートを見たままで、こちらを見ない。

素っ気ない相槌だけがかえってくる。

でも、俺としてはもしかして(脈あり説)の可能性を信じたい。



「……っシャ、しっかりしよ」

「鼻血面でキメ顔すんな」

「白布、空気読も?」

「ほら、代えのティッシュ」

「ありがとう!」

根津さん→←西山さん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (209 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
213人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 川西太一
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

花見っ子(プロフ) - 黒アゲハさん» 嬉しい!あざす!! (2020年12月6日 23時) (レス) id: 20bc02c642 (このIDを非表示/違反報告)
黒アゲハ - 最高!!です!!(語彙力低下) (2020年3月8日 11時) (レス) id: e50eb8517a (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 柚子胡椒さん» コメントありがとうございます。おかげさまで完結です……読んでくれて嬉しいです。 (2019年3月30日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
柚子胡椒 - 太一ッッ!!!もう、やばい。ヤバい(語彙力) こういう話大好きです!更新お疲れさまでした!もう、文章が綺麗すぎて…自分の名前出てきた時はハウッてなりましたね。はい。夢主ちゃんと太一可愛すぎて…白布が苦労するのも分かるわ…(笑) (2019年3月29日 22時) (レス) id: 28791102e9 (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - Zeroさん» コメント感謝です。太一素敵ですよね…… (2019年2月10日 14時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年9月15日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。