沼田さん ページ24
体育館の端っこ。
視界を沢山のボールが行き来する。やっぱり外から見てると、うちの部活って人数多いなと思う。
「……なぁ」
「ん?」
「宮下となんかあった?」
「……俺、そんなにわかりやすい?」
「いや、これは俺の勘」
鼻にティッシュ詰め、首に保冷剤を当てる。そんな状態の俺を見るわけでもなく、コートを見たまま白布は興味なさげなトーンで話しかけてきた。
まぁ、いいや。ここまでオープンにしてきたわけで、今更渋っても意味はないんだから話しちまえ。
そう思って、ポツポツと話し始めた。
「……てか事の発端、全部お前じゃん」
「……」
「聞こえてますかー、白布ー……いやいや、まぁ辻君の話はいいとしてさ、なんで俺に好きな奴いる話を本人にしちゃったの??どうしたお前、どうしてくれるの」
「……まぁいろいろあんだよ」
「いろいろとは」
「勝手な事したとは思ってるけどさ……結果オーライだろ」
結果オーライかはよくわからないけどな。
でも一番気になるのは彼女の去り際のセリフ。
『きょ……今日は私、川西さんだから!!』
……これは、どういう意味だったんだろう。いつもの “ 今日は何さん? ” のコーナーの一環としては、なんとなく雰囲気が違った。
いや、可愛かったのは通常運転。でもこれとそれとは話が別というやつだ。
あの流れに照れる必要なかったし、第一いつもは俺が「何さん?」って聞いてるわけだし。
「……なぁ」
「……おー、何?」
「これさ、自惚れてもいいと思うか?」
「……知らね」
白布はさっきと同様、コートを見たままで、こちらを見ない。
素っ気ない相槌だけがかえってくる。
でも、俺としては
「……っシャ、しっかりしよ」
「鼻血面でキメ顔すんな」
「白布、空気読も?」
「ほら、代えのティッシュ」
「ありがとう!」
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花見っ子(プロフ) - 黒アゲハさん» 嬉しい!あざす!! (2020年12月6日 23時) (レス) id: 20bc02c642 (このIDを非表示/違反報告)
黒アゲハ - 最高!!です!!(語彙力低下) (2020年3月8日 11時) (レス) id: e50eb8517a (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 柚子胡椒さん» コメントありがとうございます。おかげさまで完結です……読んでくれて嬉しいです。 (2019年3月30日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
柚子胡椒 - 太一ッッ!!!もう、やばい。ヤバい(語彙力) こういう話大好きです!更新お疲れさまでした!もう、文章が綺麗すぎて…自分の名前出てきた時はハウッてなりましたね。はい。夢主ちゃんと太一可愛すぎて…白布が苦労するのも分かるわ…(笑) (2019年3月29日 22時) (レス) id: 28791102e9 (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - Zeroさん» コメント感謝です。太一素敵ですよね…… (2019年2月10日 14時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年9月15日 21時