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なぜこうなったかは知らないけど、夜久はAが俺のことを好きだと信じ込んでいる。

そんなわけあるかーい。こいつは夜久大好き人間だ。話聞く限り結構アピールしてると思うけど、夜久の自分に関するそういう話への疎さは筋金入りのようで。

やっ君、誤解だよー、誤解。



「なんで!貴重な休日を!トサカと共に過ごさねばいけない!何がどうしてこーなった⁉」

「お前さぁ、荒れすぎて俺への配慮考えてないよね?俺結構ガラスのハートなんだけど」

「黙れ」

「……俺の奢りのポテトうまい?」

「うまい」

「それはよかったです」



今は大荒れのAを宥めるために某ハンバーガー店に入っている。全くもって鎮火できる気配はないが。

そんなお洒落してポテト食べながらキレるなよ。今目の前の光景がなかなかにシュールなんだけど。



「……せっかくお洒落してんのにな」

「本当だよ!」

「てか香水かなんかつけてる?」

「あ、うん。ごめん嫌だった?」

「いや全然。珍しいなって思って……いいねオレンジっぽい」

「この前雑誌で見つけたの。衛輔が柑橘系好きだっていうから」

「おーおー、愛されてんねえ、やっ君」

「……だからさっ!気付けよ馬鹿‼‼‼」

「ドードー」



まぁね、見ての通りいい感じにすれ違ってんだよね、こいつら。

夜久はきっと今後も勘違いするんだろう。それでAもこうやってキレるくせに告白はしないんだろう。

さぁて、これは面倒くさい。



「……早く気付けー、夜久」



ハッピーエンドを飾るには

お前が気付くってのも条件だ。

お前は失恋なんかしてないぞ。

それどころか、こいつはお前にぞっこんだ。

とっとと気付いて



「あー、腹立つ!ポテトおいしい!」

「落ち着けー」

「チービ、バーカ!ハゲー!!」

「いやいや、小学生か。てか夜久禿げてはねえよ?馬鹿でもないし……背は低いけど」

「うるせえトサカ!」

「おっと被弾したー」

「背は低くてもかっこいいの!」

「あ、惚気ですか。ご馳走様です」



早くこいつを回収しに来ーい……

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花見っ子(プロフ) - 悪者さん» 全然嬉しいです。閲覧とコメント感謝です。ありがとうございました。 (2019年1月27日 13時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
悪者 - 愛してます…。唐突な告白失礼しましたっ!この作品ムッチャすこです!ご馳走様でした! (2019年1月2日 21時) (レス) id: 46f31c22a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年12月31日 17時

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