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それから暫く時間も経ち、なんとなく事情聴取から解放されそうな雰囲気になる。

バレないように静かに帰り支度をしていると



「うわ、なんかあの道、すげー混んでる」

「どれどれー……まじだぁ」



瀬見さんか窓の外に視線を向け、ポツリと呟いた。それにつられるように天童さんも視線をやる。

俺も一応チラッと確認した。

確かに、今いる二階からも確認できるくらいの結構な人混み。しかも



(……うわ、最っ悪)



そこは、俺が普段大学の行き来で使っている道で。あれでは通れそうにない。

仕方ないから、遠回りになるけど違う道を通って帰ろう。それで少しでも気持ちを落ち着かせて、あいつに謝ろう。



「じゃあ俺、帰ります」

「あ、じゃ〜ネ」



俺がそう言うと、天童さんは窓の外を見たまま、片手を振って返事をした。瀬見さんもこちらを見ずに「じゃーな」とだけ言ってくれた。

2人とも俺が帰るのを気にする様子もなく、なんだ杞憂だったな、と1人自嘲した。

でもそれだけ、あの道が彼らの興味を引いている、というわけで。角度的に少し反射して見えなかったけど、何かあったんだろうか。

そんな事を考えつつ、俺は近くの階段から下の階へ下りていった。



「……あ、救急車」

「え、じゃあ事故?物騒だネ」

「なー」



こんな会話はつゆ知らず。

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花見っ子(プロフ) - しらぶんさん» いろいろ嬉しい、嬉しすぎる……コメント、閲覧、応援等々、本当にありがとうございます!! (2018年9月15日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
しらぶん - 号泣しました…(/ _ ; )夢小説の中で一番好きです応援してます!(;o;) (2018年9月11日 21時) (レス) id: 60c7235e41 (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 名無しさんさん» 嬉しいです!応援とか嬉しすぎる……!こちらこそありがとうございます、頑張ります! (2018年8月29日 23時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - ああああああああああ、涙が止まらないぃいいいいいいいい(。´Д⊂) こんな感動的なお話をありがとうございました! これからも応援してます!!!!!!!!!!! (2018年8月27日 0時) (レス) id: 54bde7057f (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - *あまふく*さん» 読んでもらえただけでも嬉しいのに、素敵なコメントまで……!本当にありがとうございます!!そんで白布かっこいいですよね! (2018年8月18日 1時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年7月1日 12時

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