宮治 ページ16
「A」
「……今日は何？」
治とは、１年の時にクラスが同じだった。
今は違うけど、よう話す方。
そんな治が、私のクラス来て私の名前呼ぶ理由
「今日は古典」
「治さぁ……時間割合わせ？」
「嫌やよ、めんどい」
それは、９割９分９厘と言っても過言じゃない程、教科書借り来る時。
なんなん治、あんた教科書忘れすぎやわ。
私の教科書、私物化する気かいな。
まぁ、そう言いつつも毎回貸してしまう私も大概甘いわなぁ。
「A助かったわ、ありがとう」
「んー」
次の休み時間、治が教科書返しに来た。
真顔で「ラクガキしといたで」なんて言うこいつを殴っていいやろか。
そんなこんなで治が帰った後、私も次の準備しよう思って机ん中見たら
「……あ」
数学の教科書、ないやん。
忘れて来てしもうた。
でも幸い授業開始まで時間はある。
古典の教科書代に、治にでも借りよう思って、あいつのクラスに向かった。
「……お、いたいた」
治の教室行ったら、自分の席に突っ伏して寝とった。相変わらずやなぁ。
そんで声かけよう思うたら
「サム ────！」
「……ツム、うっさいわ」
先越された。
なんや、噂の侑君やんか。
相変わらずそっくりやなぁ。まあ侑の方とは話した事ないんやけど。
「古典貸してくれ！先生めっちゃ怖いん！なのに教科書忘れたわ」
「馬鹿やん」
うん、治に同感や。
話しかけるタイミングを逃したから、とりあえず治とかから見えん位置で待っとる。
そしたら声デカイもんで、ここまでまる聞こえ。そして内容馬鹿やん、ホント。
てか、治に聞いても無駄やよ。だって、そいつ私に借りに来たんよ？ドンマイ侑君。
「しゃーないな……ほれ」
せやけど、そんな私の考えに背いて治は侑君に教科書を差し出した。
遠目に確認できるぶんには、確かに古典の教科書で間違いない。
返してもらったわけだ、アレは私のじゃない。
きっと彼自身の物だ。
「……治、持ってたん？」
本当は、忘れとらんかったの？
じゃあなんで借りに来たん？
意味わからん。
「……」
「……っ」
ふと、治と目があってしまった。
一瞬驚いたような顔したけど、次の瞬間、治は目を細めて、ニヤッと笑ってきた。
ホント、わからん。
治が借りに来た理由も
なんでこんな顔暑いんかも。
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狼(プロフ) - 花見っ子さん» 読ませていただきました！相変わらずの言葉選び…流石です！リクに答えて下さりありがとうございました！ (2018年3月13日 21時) (
レス) id: 87ed5bc7b7 (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 狼さん» 狼さんにコメントいただけるとは……！私、狼さんの作品読んでます。子育てシリーズ、面白くて好きです……あ、話は逸れましたが、リクエスト了解です！ありがとうございます。 (2018年3月13日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - 初めまして！花見っ子さんの作品は前々から読んでいました！どれも文章が素敵で花見っ子さんの文才が欲しいです←リクなんですけど、白布君とスガさんお願いします！これからも頑張ってください！ (2018年3月12日 22時) (レス) id: 87ed5bc7b7 (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 月神 琉夏さん» そんな事言ってもらうと照れますね(〃ω〃)← ありがとうございます！ (2018年3月11日 11時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
月神 琉夏 - 国見かっこいい・・・マジ惚れる・・・カッコ良死する・・・// (2018年3月10日 23時) (レス) id: d275e2e01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花見っ子 | 作成日時：2018年3月9日 15時
