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初めて会った時

それは



『二口!お前いい加減なことしてんなよ!』

『……うぃーっす』

『聞いてんのかっ』



俺が担任に怒られてる時だった。

たしか課題忘れたかなんかで。

俺が怒られてたのは廊下で、そこを通ったAさんにギョッとした目を向けられた。

その時は1年で、クラスも違ったから名前は知らなかったけど、可愛い子だなって思ってたから認識はあった。

そんな相手とのファーストコンタクトに、それはあまりにも酷すぎた。



(きっといい印象なんて持たれてねーよな……くっそ、あの担任まじふざけんな。課題忘れたの俺だけじゃねーし)



説教から解放され、1人で廊下を歩きながら心の中で文句を言う。



『……あ』

『……あ』



角を曲がろうとした時

前から人が歩いてきた。

言わずもがな、Aさん。

予想してなくてビビって、情けなくも俺は大袈裟に仰け反ってしまった。

そして壁に頭を打った。



『〜っ⁉』



痛さに悶絶していると

焦った声で大丈夫かと問われた。

くっそ痛えけど、我慢して大丈夫だと言った。



『……あ、さっき怒られてた人だ!』

『……』



かっこ悪いところを見られた上に

変な認識をされた。

だから、あんなとこで会いたくなかったんだよ。



まあでも、そんな始まりのせいで

今、割と仲がいいんだけど。

と→←ん



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作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年3月3日 22時

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